随筆:「人工知能とは」

by ご近所のきよきよ



 土手に出てリンゴ畑を見下ろしたりすると、空気はもう春なのを感じます。オオイヌノフグリが咲き始めました。福寿草ももう直な感じです。ようやく春・・・。待ちに待った春です。


 若葉をデバックしながらふと思ったのです。何度も何度も同じような技術に出食わすなと。本を読んだり、物つくりしたり、もう十何年もしてきています。人工知能とは何を・・・どんな技術を追及していく学問なのだろうか・・・考えるわけです。ノートに書きだしてみました。


(1) 構造

人体に骨格があります。文章とか文とかにも文法という骨格、構造があります。アルゴリズムとかも構造とみてよいでしょう。


(2) 最適化

 人間の行動は最適化を追及していく過程であるともとれます。アルゴリズムを越えたものですね。アクセントも心地よさという尺度で最適なものが選択されます。体の動きも、制約の下に最適性が追及されています。自由度が大きいということは、それだけ最適化が重要なファクターだということです。言語表出も無駄を省き最適な語の連続になるように行われます。


(3) 連想(共起)

 何かあると、自動的にいろいろな解釈、決断、推測をしていくのが私たちの頭脳です。それは連想をもって作られた一大知識体系になっているのです。連想がなかったら、オートマトンになってしまいます。いや、オートマトンも状態遷移は連想として定義づけられますから、連想の無い知識体系というものは無いということですか。


(4) パターンマッチング

 パターンが情報の固まりなわけです。単語も行動もなにもかもがパターンです。オブジェクトとはパターンなのだと言えます。パターンは構造でもあるから、この項はなくてもいいですが、パターンマッチングが連想と双壁をなす重要な操作(アクション)事項だから構造とは別建てにしました。構造とパターンとは違った視点でのオブジェクトの見え方なわけです。パターンはオブジェクトの属性で、構造とはオブジェクトのコアなのでしょうか。


(5) 組み合わせ

これも構造に関連する概念ですか、構造のコアとも属性とも違った、物事を認識する機序に関連するものです。オブジェクトを認識するにはやはり基本要素がどのように組み合わさってものか・・・という風に捕らえていくべきものでしょう。顔の認識とか、色の認識とか・・・考えられるもの全ては要素の組み合わせとして解析されていきます。



話変わって、今、若葉がピンチです。Boxによって図形の太さを評価していく方法も自信が無くなったし、線分によって図形をスケルトンにする方法も間違いであることが分かりました。Boxによる細線化ははなからあきらめていました。何度も繰り返しのBox解析が必要だから時間が掛かるし、普通の画素削りとり手法で十分と判断したのです。若葉のコーディングは一応完了したのですが、今有効に残っているのは輪郭線解析と領域分離処理だけです。

それで必至に考えたのですが、今の手堅いコードを拡張していくとして、まず考えられるのはトポロジーの情報をえることですね。図形の塗りと穴の分布を評価することです。もう一つは、分岐を無視して、最大仮想図形を追及(Boxでトレースしていく)していくことです。骨が扇型に分岐していても、間を塗りつぶしして考えて、最大の図形傾向を評価していく。これを図形に各点を視点に考えていけば、扇型の各分枝をも抽出する情報も得られるし、図形を左端から右端に向かって機械的の解析するだけで、全ての傾向を評価できる情報が得られるでしょう。ちょっと、Box解析を強力にした感じの解析ができます。

コーディングに入るまで、もうしばらく考えてみたいと思います。とにかく、トポロジーとBoxトレース情報の解析は強力な図形評価データになると見ました。あとは、この情報でどういうふうに弛緩法を展開していくかですね。また、モデル図形のデータの持ち方を考えていかねば。


こうユウ方向での画像認識技術はまだ展開していないでしょうね。画像認識は深い技術です。顔を認識するというのに絞れば、もっと楽な処理があるのでしょうけれど。OpenCVを使ってある程度の顔認識ができるようですが。


人生はこれからこれから。還暦から。

 

 
 

おわり