随筆:「語用論」

by ご近所のきよきよ


 

 新聞の広告で、「最新語用論入門(今井邦彦編、大修館書店刊)」を見つけて買って、読みました。今まで、語用論を勉強してこなかったのが不思議でした。ま、文法とか意味論とかで手一杯だったのですが、この本を読んで、画像認識とか、シチュエーション認識、行動と言語を合わせて、人工知能として研究していくには語用論は道しるべになるなと感じたのでした。でも、なんか関連性理論というのはしっくりこなかったですね。ロボットが・・・人工知能が外界に働きかけをし、働きかけを受けるとき、オブジェクト群との関連づけは大事なのは分かります。でも、アイロニーとか、語用論の守備範囲を説明する理論としては不適格に思えるのでした。私の勉強がまだ足りないのかもしれませんが。アイロニーですと、視覚からの認識、体を通した認識(これは現実として認識されます)と言葉からの認識(うそがありえるメディア)の乖離から生成される情報だと思うのです。現実と言語表現との対峙が語用論の仕事ではないでしょうか。


 何事も、一人前になるには10年の修行が必要とか・・・。Windowsプログラミングを退社して本格的に勉強したのでした。それからJavaとEclipseで人工知能のプログラムをばりばり創ってきて、8年目。ようやく、なんかロボット全体が視野に入ってきました。組み込みシステムに興味をもって、若葉を作っている最中ですが、Linuxの勉強も始めました。会社時代もLinuxでプログラムを作ったことがありますが(ホビーで)、本格的に本を読んでいるのは初めてです。会社時代に、仕事でLinuxのWebを動かしはしましたが・・・。ま、なんか中途半端で終わってしまって。GoogleのAndroidの考え方は私も思っていたものです。PlayStation3でJava(データベース機能つき)が動けば良いなと思って、・・・CELLは使いたし、基盤ソフトつくりからやるのは不可能だし・・・、と横目でにらみながら、時代の進展に期待していたのでした。GoもAndroidで動けば、RTミドルウェアも特に用意することなく、人工知能システムを構築できます。こころは、AndroidがPlayStation3で動くのが期待の本命ですが。CELLを使うためには特別の許可がいるんでしたっけ。普通の人はPlayStation3のフル機能は使えないようですが。ゲーム開発者のライセンスに関係することなのだと思うのですが・・・・・。ま、でもCELL使いたいですよね。ということで、人工知能で一人前になるのに10年が要したということです。


 もう直、ひな祭り。お寿司を食べて・・・ワインでも飲もうと思っています。土手に出てみましたら、オオイヌノフグリが咲き始めていました。雪解けでぬれた枯葉の間に青い小さな花が点々と見えたのです。やれやれ、寒かった冬ももう直終わりかと嬉しくなりました。とはいえ、お仕事はまだまだこれからが山場。若葉のデバックを開始したところです。思考空間の設計も始めました。今年はこれからが険しい。しっかり勉強しながら、人工知能の研究をしていきたく思います。


 

おわり