随筆:「情熱をもってやってるけれど」

by ご近所のきよきよ



 パソコンが直ってきて、早速、彷徨をコーディングしました。まずは修飾関係の処理をコーディング完了まで持って行ったのですが、動かしても結果がでない。よくコードを読んでみましたら、最初のコードに使っていたリストの意味が、後半で全く違う意味になって利用されていたのです。たった、2週間の間の作業でこの体たらくは何としたことでしょう。

 これは、前半と、後半での問題の有利な解決の方法が異なっていて、考え直しているうちに前半で考えていた方法を勘違いしてしまったのでしょう。デバックして、しきり直しで考えてみたら、後半も前半の考え方でエレガントな解決方法を発見できて、きれいなコードにまとまりました。

 こう考えてみますと、なんかデッサンしている気持ちになってきました。コードをざっと作って、詳細化を順々にやっていくというものですね。この5年でもコーディング手法はかなり変わってきています。最初のプログラムは細かい処理、底辺の処理から入っていって、基盤ができてから、全体を制御するコードを書いていくという手法を取って開発しました。このごろでも、その方式に基本的な変化はないですが、データエンティティクラスを作り終えると、全体の制御をするコードから作り始める傾向がでてきています。これは、日本語処理を長くやってきているので、何を考えても見通しがつくようになったからかと思います。不安なアルゴリズム要素があると、トップダウンな開発はできませんから。

 開発もアジャイル法でやってます。彷徨も修飾関係の処理が動いてから、欠落している助詞の補填処理をコーディングしました。見通しはよくなっていて、1日でデバックは終わりました。課題はあるが、まあまあのできでした。アジャイルも明確な最終目標を持たねばいけません。いよいよ最終目標を設定する時期にきました。最終目標は製品レベルですね。決めました。世の中の機械翻訳プログラムよりもよい成果を出すというのを目標にしましょう。未夢の和英翻訳系での話ですが、試金石の一つとしてあり得る解です。実用性満点、利用できる製品レベル・・・、これを自らに課したいと思います。いよいよ、本格研究らしくなってきました。今までは出来高払い、売れなくてもいいという思いで開発してきましたが、これからが本物性能を試される時がきたのです。こうご期待。


 と、ここまで書いてきて、彷徨もだいぶ手直ししないといけないことに気づきました。助詞の活用形の処理をやってなくて、どうしようかと対処を考えていたところ、今のやり方の手ぬるさがつぶさに見えてきたのです。アジャイル開発はやらねばならない点を早期に発見できるよい方法だと思います。作ってみないとなかなか深い話は見えてこないからです。ですが、改版にかかる負担はものすごく大きいです。しかも改版は何度もやることが前提ですから、いつ開発が終わるのか途方にくれたりします。

 ま、どうせ未夢の改版があるので、その前哨戦との思いもあるから、希望はあるわけです。展望は開けているのですから。香澄も改版が必要だし、そこでの技術は未夢の改版に大いに活かせるので、これも研究ですね。修行でもある。がんばるしかないですね。


 

おわり