随筆:「桃の節句には」

by 小山明雄


 

 寒い日が続きます。憂鬱です。こんなとき、日が差してくると心が晴れるのを感じます。どこかへ行きたくなる。一時、母の不整脈が頻発して、一人置いて外出もままならなかったのですが、耳のつぼを押すと治ることを、雑誌「夢21」で知って、早速試して、すっかり治りましたので、この頃は安心して本屋さんに行っています。そうはいっても、たびたび行くのはスーパーへの食材買にと、コンビニに日経新聞を買いに出ることですか。近所です。でも、やはり街に出たい。今度街に出るのは確定申告をしにですね。そんなことも楽しみです。


 しばらく本を読まずにプログラム作りに打ち込んできたのですが、やはり視野が狭くなるのを感じだして、本を読んで今持っているアイデアと世の中の動向とを比較していく時だと思うに至りました。これまで書いてきたコンテンツとプログラムを読み直しても見たいですし、なんかこう頭を整理していきたくもあります。今、非常に難しいプログラムを組んでいますので、そんなに一気呵成に目標に至ることはできなく、毎日少しずつ作っては、文例をあさったり、頭休めで英語の勉強をしています。こんなとき、過去のアイデアをお浚いしていくと、見えてくるものがあるのではないでしょうか。考えてみますと、プログラムのアルゴリズムが難しいのではなく、日本語文の表現の多様さを把握しきれなくて、コーディングに持ち込めないというのが正直のところでしょう。結構、言語学に踏み込んでいます。飛雄と七海が完成したら、本物の言語学者になれるかもしれません。英語のチャンクとかコアとかも勉強していますし、日英対訳文書も読むようにしていますから、機械翻訳システムも作れるようになるかも知れません。マンパワーが足りなくて、そこまでは行けないとは思いますが、ま、可能性は追及していきましょう。


 機械学習とパターン発見は人工知能技術の基盤ですね。それには、知識をプリミティブな記号群で支えなくてはいけません。記号群に連想を創っていくのが機械学習で、連想の形の濃いところ、薄いところを概念化、記号化して抽出するのがパターン発見なわけです。この辺の技法は人工知能の基本中の基本の技術で、至る所で使われるものです。日本語処理システム和葉もキーとなる技術として使っています。音声認識も音声合成も使っていると本などに記述があります。この辺の技術を整理すると、なんか汎用のミドルウェアとしてビジネスできるものができるでしょうね。実際、データマイニングシステムなんかがそうでしょうが、なんか、もっとロボットに近い技術として実現できるように感じます。オントロジーベースの人工知能技術基盤として考えていきたいものです。


 春はもう少し。頑張りましょう。



 

おわり