随筆:「シナリオ分析で得たこと」

by ご近所のきよきよ


 
 シナリオを設定して、ロボットが何をしないかいけないかを分析しています。それで、次のことが追加項目として上がってきました。
(1)自分のしたいことの生成が必要
(2)自分の能力、他人の能力を推定することが必要
(3)状況の把握が必要
(4)計画の管理機構が必要
(5)連想の管理機構が必要
 
 以下、順を追って見ていきましょう。
 
【図書館シナリオ】
 [図書館へ行こうと思う]    自分のしたいことのオブジェクト群から選択する。
                ・時間があるという状況認識
                ・バス代があることの確認(状況認識)
 [バス停に行く]        目標(「図書館にいる」)と現状(「家にいる」)から
                行動パスを推論する。その第一のパスを実行する。
 [バスを待つ]          バスの来るのを待つ知識をバス停から連想し、行動                する。
・バスが来ていない状況の認識
 [バスに乗る]          バスの到着の認識
 [バスを降りる]         バスの長野駅への到着の認識
 [図書館まで歩く]        プランニングの一部を実行する。
・今、目標に向かって、街中をあるいていることを
認識
 [図書館が開くまで待つ]     図書館の状況の判断
 [図書館が開くと入館する]    図書館の状況の判断
 [閲覧室に入る]         図書館の部屋の配置の知識、本を読む場所の知識の                利用
 [椅子に座る]          図書館フレームでのプランニング
 [本を取り出す]         読みたい本の選択、目標の開始の認識
 [本を読む]           遂行
 [本を読み終えることができるか判断]   現在の時間で、進捗スピードでお昼までに                本がどこまで読めるか推定する(シミュレーション)。 [本を読み終えられないとき]   「借りる」、「途中で本を返却する」という知識から                行動を選択する。
 [本を読めるだけ読んでカウンターへ]   ・状況の判断
                    ・カウンターで本が借りられるという知識を利用
 [本とカードを提示して本を借りる]   カウンターの人間を識別する。手続きを実行                    する。
 [本を鞄にしまい帰宅する]   鞄の意味を知って、フレームで行動を実現する。
                プランニングに従い、帰宅行動に入る。
 
 
 
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 【能力とは】                            
   ・able/not able
・want/not want
・hate/fevorite
 【状況判断とは】
   ・言葉に明示されていない、行動と感覚全体で現在の状況フレームを推定していく   ことです。言葉にない情報は、このフレームにある知識から推論して得ていきます。   メタファー推論がメインな作業です。
 
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おわり