考察:「青葉設計書2」

by 小山明雄



 全体のモジュール構成案ができたところで、Bodyの獲得と展開、利用ということを考えていってみます。Bodyは腕や足といったオブジェクト部品です。センサーデータやアクチューエタデータは、そのままで使わずに、Bodyとして構成的なオブジェクトとしてまとめていくことが情報処理に有利だから設けています。



 BodyデータにはBodyデータのどの位置に他のBodyデータがどの方向を向いて(相対的に)接続しているかといった情報が必要です。体は複数のBodyが木構造になって接続して成っています。人工知能としては自分の身体の実際の大きさはあとから学習によって得ていくのが汎用的になり有利です。また、身体の形も犬とか蛇とか人間とか・・・いろいろなトポロジーを持っています。だから、まずは身体のBodyの接続データマップからなるトポロジーオブジェクトがあるでしょう。そして、それが学習によって、画像とかセンサー情報などから実際の身体の大きさ、配置の情報を持った3次元マップがあるべきでしょう。これには毛が生えているとか、金属質だとか、太っているとかの属性情報も添付できるものでしょう。これが、Body部品の形状を確定するオブジェクトになります。

 Bodyは組み合わされますから、それらを組み合わせて3次元空間に配置するマップが必要でしょう(【追記】:Java3Dのレンダリングによる画面が相当)。その上にシーンマップとかステージマップが作られていきます。すべてのBodyマップデータは意味理解に必要となるデータを解析するベースになります。これらのマップを解析することにより、推論に必要なオントロジー記号セットを得ていくのです。



 トポロジーマップはまた、動物などのイメージを理解するためのオントロジーにもなります。犬のイメージを見て、どこに、どんな位置で、どんな風に、頭があるか、足が接続しているか、解析していってトポロジーマップにマップできたときが犬を理解した時といえるでしょう。この学習機構が必要です。スティックが基本的にBodyとなるわけです。目があれば頭で、地面に接続していれば足なわけです。そんな風に解析していきます。トポロジーが捉えられたら、あとはBodyの属性パラメータを解析して、マップを作っていくことになります。






おわり