考察:「文パターン5」

by 小山明雄


 

 文パターンの変換を考えてみます。基本は、左辺のパタンマッチングと項のIDによる対応付けと、新規パターンの組み込みです。パターン変換で考えなくてはいけないのは、項の属性(修飾語)の掛かり規則を保存するかどうかです。意味理解を追及していますので、この辺はおおざっぱにしていこうと思っています。つまり、出力知識に変換後のパターンを追加するだ けにする。かかり受け関係は無視していく。当面これで有用と思います。


F(x,y,z):=G(x,y,z)

で左辺のパターンを右辺のパターンとして、知識に追加していく。そんな感じです。

ここで、xとかyとかの項にIDをつけて、左辺のマッチング項がどのIDで識別され、出力の右辺に置かれるわけです。


 このパターン変換は、文章解析プロセスで行うべきでしょうか、それとも解析結果を利用していく局面で行うべきでしょうか。利用は高速で行うべきだから、文章解析プロセスでパターン変換を行うべきですね。そして、その時の問題は、パターンが無数にあるということです。そこで、動詞とか、機能名詞とかを発見したら、パターン変換するというようにしていくといいと思いますが、パターンは沢山あるから、高速化にはマッチングを複数並列で行っていくことになるでしょう。


 パターンといえば、前に、オブジェクトの包含関係を議論しました。オブジェクトの属性も包含関係として管理していくのが良いようです。

【例文1】壁は赤い。(「壁」の属性は「赤」を含む)

【例文2】壁を赤色で塗った。

【例文3】壁を赤に塗った。

【例文4】壁は赤を基調としている。


 いずれの例もオブジェクト「壁」の属性管理ノードに「赤」を包含していることを示します。ただ、オブジェクトの包含関係のように、文パターンから明確決定できるのは、例文1の場合だけで、あとは意味解析していかねばなりません。ここでも、コンピュータグラフィックを起動して、イメージの世界で属性を把握していくことが王道であることに気が付きます。どうしようかなと思います。コンピュータグラフィックにまで手を伸ばさねばいけないでしょうか。和葉には必須になるようですから。ま、若葉の仕事かな。

 この属性をオブジェクトに属するノードとして管理していくと、メタファーとかメトニミー、シネクドキの解決にも役に立ちます。属性の塊を、別のオブジェクトに移行するのがメタファーで、属性ノードとオブジェクトノードを主客逆転させるのがメトニミーとかシヌクドキになります。


 ことしやるべきこととして、若葉があるかーーーーーーー。無理だなぁーーーーーー。

苦しいときが来ました。




 

おわり