考察:「春、本を読んで2」

by ご近所のきよきよ



 似顔絵を描くときには、目元、口元、顔の部品の配置などが重要な情報となるということです。脳は情報を脳地図で表現します。眉のつり上がり具合とか、口元、目元の属性をどのように表現していったら良いでしょうか。色ですと、青、赤、緑といったキーとその強さをバリューとして持ちます。とするならば、眉の配置なども特定のキーとそのバリューで表現することに成るはずです。「キーとはその特徴を解析するプロセスの識別子で、バリューはその結果である」というふうに設定が可能ということです。人間の脳はそうして、脳地図で認識を実現している。真似ましょう。


 図形を学習していく過程と、図形を認識していく過程を、前回の考察「春、本を読んで」について考えを深めてみました。パターン認識はパターンの学習と一体で考えるべきだと感じた次第です。自然言語処理も学習機構と一体で考えるべきでしょう。そんなことに気がついた1週間でした。学習機構は認識の付加物ではないのです。認識と一体のものなのです。

 そこで、前提となるのが、認識の(解析の)基盤である、プリミティブプロセス群というわけです。色が認識されるのは、プリミティブな色認識プロセスがあるからである・・・というのが私の洞察なわけです。脳でのそれは、プリミティブプロセスは脳地図としてあるという洞察なわけです。つまり、認識の基盤はプリミティブプロセスとそのプロセスでの解析結果の対だといえる。


 プリミティブプロセス群があれば、パターンの学習はキーとバリューの対という2項関係でパターンを表現すると言う形で実現することになります。それが身体性知能ベースです。パターン認識は学習してつくった、2項関係群知識とキー、バリューマッチングしていき、もっともそれらしい知識モデルの名前を返すという手続きということになります。それは、悉皆検索機構でもあるわけで、並列プロセスにより、いくらでも高速に実現できることでしょう。知識ベースは沢山ミラーリングすれば、それだけ高速アクセスができるでしょう。悉皆検索とランダムアクセス(連想インデクスによるアクセス)を別のミラーされた知識ベース対として実現するのも良いでしょう。悉皆検索は、HDDヘッドをサイクルさせて移動していくで行い、パターンマッチングを無数のコアで解析するというやりかた。ランダムアクセスは直接ヘッドを動かすということ。HDDをミラーシステムにする必要があるのです。


 学習機構と認識機構を一対で考えていく・・・画像認識も自然言語処理も・・・ことが大切だというのが、身体性知能の基盤的な考え方だと思います。本(「知能の原理」、「知の創成」を読んでよかったと思います。これで、ブレークスルーが成ったと感じています。ようし、頑張ってプログラミングしていくぞ・・・頑張る。


 知識ベースのデータの表現は、XMLで良いですが、私としては、簡易表現を推奨します。オブジェクトの2項関係とオブジェクトの属性を表現することになりますから、次のように記述しています。

(1)2項関係

(object_1,id=name_of_object_1,case=key.value;(object_2,id=name_of_object_2))

(2)属性

(object_1.id=name_object_1,attribute=key.value)


【説明】

key:解析プロセスの名前

value:解析プロセスからの戻り値


 自然言語処理のための学習は動画像認識の結果と言語(単文)を連想させることで実現することになります。自然言語の学習には動画像認識技術が必須になるのです。


 

おわり