考察:「ロケーション格の推定」

by ご近所のきよきよ


 
 未夢では、文章の意味理解ということで、動画システムを作っています。そのステージを決定する大きな要素にロケーションがありますが、その推定は結構面倒な処理になります。「私は学校へ行った。算数の授業を受け、給食を食べた。」というような文章では、給食を食べたのは何処でかということが問題になります。ロケーションの推定です。
 「行った」という動詞にロケーション決定のフラグを付けて、「へ」格がロケーションで、主格はそのロケーションに割り付けるものというような処理が必要になります。ここのところの処理で、ロケーションを示す名詞をリストで時系列を作っていき、それに、主格の名詞はそこに割り付ける、「連れて行った」という動詞では目的語をそれに割り付ける。そして、あとで、その割り付けられた名詞が現れたら、そのタイムスタンプのもっとも若いロケーションをもって、推定値ロケーションとする・・・というよな処理を、今の未夢はしています。
 ここに至るまで、3回ぐらいロジックの改版をしています。改版毎に頭を絞って苦しみました。段々、実戦向きになってきていますが、今のアルゴリズムでどうでしょうか。究極という自負はあるのですが、まだ甘いところがあるでしょうか。とにかく、年末まで未夢の耐久テストをしていくつもりですので、その中でより強靱なアルゴリズムが育っていくと考えています。
 
 未夢も漸く製品レベルの品質をターゲットにする段階になりました。まだまだ手ぬるいから、これからの努力は1年以上掛かるかもしれません。なんせ、辞書を充実するのに時間が掛かります。とにかく、実戦向きのアルゴリズムを沢山収集していくのが、これから1年・・・それ以上・・・の目的になります。神は細部に宿りたもうとか・・・。これからが本当の研究になるのだと思います。頑張りましょう。
 
 

おわり