考察:「認知技術の大局」

by 小山明雄



 入試問題を解いていくシステムは超平行処理が重要な技術となります。連想もパターンマッチングも沢山の候補を試して、最適な項目を発火させていかねばなりません。単純に意味表記の変換をするにしても、パターンは無数にありますから、それらと逐一マッチングしていく必要がありますので、高速にこのことを実現するには超平行処理技術しかありません。


 超平行処理を実現するとしても、同じような意味記号パターンをいくつも持つのは非効率でよろしくない。また、同じ意味でも、意味記号パターンが異なるものは無数にあるはずで、これへの対処も必要でしょう。そこで、できるだけ個別の意味記号(オントロジー)はきっちりと異なった、独立した意味を表現するようにしたい。また、意味記号パターンは標準形を定めて、意味パターンを得るときにはその標準形を取るようにすべきです。


(例文)山へ行ったのは誰だ?


この例文は、次の一つの動詞に掛る形式を標準形として取るべきです。

(例文の標準形)誰が山に行ったか?



 このように、できるだけ、意味表記のゆれを取り除いてシステムを考えていくべきなのです。そうして、必要なパターンマッチング処理は惜しみなく沢山行っていく。超平行処理が求められるのです。




おわり