考察:「オントロジーの上のパターン認識」

by ご近所のきよきよ


 

 イメージベースオントロジーでは、定義パターンから情報を取り出すにはパターン認識して記号化しなくてはなりません。例えば、イメージは知識ベースに識別子を付して登録され、イメージの間の関係はこの識別子に依っていますから、あるイメージが内部に他のイメージを含んでいるかどうかは部分イメージをパターン認識して、その内部イメージの識別子を取り出し、関連づけを完成しなくてはなりません。イメージベースオントロジーはパターン認識技術を必要としているのです。

 オントロジーとは日常使っていくデータを意味づけ、その意味をサポートしていくための技術です。サポートというのは、述語論理であると、定理(日常データ)を証明出来るだけの公理系の述語(オントロジー)を持つ事です。イメージベースオントロジーも全く同じ事がいえます。ある最終イメージがあって、それが正しいイメージなのかどうかは、それを支えるオントロジーイメージまで分解が可能なことです。ただ述語論理と違う点は、イメージベースオントロジーは記号推論でなくて、パターン認識を計画して、記号を発生させながら推論をして行かねば成らないという点です。あとはイメージベースオントロジーも記号ベースオントロジーも述語論理と同じに扱えるのではないでしょうか。


 ところで、イメージベースオントロジーのプリミティブはなにかというとイメージを構成するピクセル毎に与えられる記号でしょう。手順を踏まないで定義出来る、属性みたいなものです。例えば、「点」とか「赤」とか「痛み」とか。クオリアですね。「閉曲線」なんかはプリミティブでなくて、点の動きで表現します。「join」->「trace」->「rejoin」という風にイメージ上で定義することになります。


 オントロジー記号は、他の記号への連想と他のイメージへの連想があります。連想は部分分解の場合には分解を示すグループオントロジーを連想させて、そのオントロジー構成するイメージと記号を創成して、実際の部分オントロジーを連想させていくことになります。部分分解は接続関係がありますから、単なる連想とは違うのです。


おわり