考察:「ぽろぽろ思うこと6」

by ご近所のきよきよ



 もう2週間になるでしょうか、急に英語が聞き取れるようになりました。といっても完全でなく、前にはどうしても雑音みたいにしか聞こえなかった英語の物語テープ(ポアロとかマープル、ムーミン)が言葉として聞こえるようになっただけですが、なんかすごいことが起きたと感じました。嬉しかったですね。それまで、ぼんやり聞いていた英会話のCDをしっかりきいたり、語彙を増やそうと、眠っていた表現集(CD付き)に没頭しはじめました。

 「英語リスニング・クリニック 篠田顕子 他著 研究者刊」によりますと、英語にはクリティカル・マスというものがあるそうです。2000時間くらい多読・多聴していくと、ぼんやり聞こえていた英語の言葉がはっきり分かってくるようになるということです。それも突然そのような相転移が起きる。「天才! マルコム・グラッドネル著 講談社刊」でも一万時間の法則というものがあって、技術などに大成する能力の基盤は、一万時間くらいの没頭が必要という。

 なんか、コーパスをどんどん貯めていくと、脳内で整理されて、なにか知識が構築されるみたいですね。人工知能の学習法則と同じなことが脳でも起きていると言うことでしょうか。


 

 そこで思ったのですが、音声認識とか音声分離はどうゆう原理で行われるのでしょう。音素だけを手がかりにしているとすると、基本的に単語を音声で覚えれば済む話です。クリティカル・マスという現象は起こらないはず。代表音素の周辺波形というものをまとめていって一つの音素として認識できるようにするのでしょうか。波形の変化率とか、そういうものもホルマントと同等に重要と言うことでしょうか。とにかく、音の要素というものは、複数の特徴として・・・・・前後関係情報もあって・・・そういうものとして、脳内に作られていくのでしょうね。音の要素が提示されて、そこに無数の波形、波形の変化が連想される。そのクラスタ群が音の認識、音の分離に重要なのでしょう。

 ある音素の代表は一つの波形であるはずです。その音素のバラエティは経験(コーパス)の分析でクラスターリングで属すと判断されたものになるはずです。それは孤立して発音されたものと、前後の音素との関係でも作られるものです。だから、前後関係情報も音素クラスには含まれるはずです。認識はもっともらしさで評価して得点の高いものを決め打ちしていくことになると思います。



 ということで、これからはっきりと意味が取れるように、英語の多読と多聴をしていこうと思っています。2000時間頑張れば、英語をものにできるということで、2年くらいの辛抱でしょうか。




 

おわり