考察:「プライミングと会話と」

by 小山明雄


 

 モデルをどう使っていくか考えてみたいと思います。モデル群には検索の優先順位を振らねばならないでしょう。文脈によって意味が異なる・・・同じパターンでも文脈によって起動するアクションが異なるはずで、それを簡潔に管理したい。それにはプライミングがぴったしな技術になるでしょう。


 プライミングは基本的に仮想メモリ技術と同じです。HDD内にあるテーブル(モデル)を最近のアクセスによって、オンメモリに持ち込む。ただ、同じオンメモリのモデルでも優先順位がある。検索はもっとも優先順位の高いモデルから順次悉皆検索していくのです。だから、オンメモリのモデルの優先順位を管理するテーブルが必要になります。RDBのテーブルをまとめて高速にオンメモリに持ち込みたいので、テーブルはなにかブロックのようになっているのが好ましいでしょう。ここが知識ベースとしてSymfowareを推奨したいところの理由です。この辺はSynfowareがすでに持っている技術なわけです。


 人工知能の能力はこのオンメモリテーブル(モデル)をどれだけ抱えられるかによると思うのです。そんなこな。いろいろ面白い時代になっていくみたいです。




 会話機構について、モデルを考えてみます。会話ではモデルの内容にフォーカスしていくわけです。フォーカスで知識の断片をヒットして会話機構に持ち込みます。そのとき、すでに相手が知っていると思われる知識断片はマスクして発話しないようにします。また、相手が重要としている推論できる知識断片を優先して発話する。もちろん、話の枠組みというものを知識ベースにもっていて、そこへ埋め込むようにして発話文章にしていくことになるわけです。このマスク管理のテーブル(モデル)を話し相手毎にもって知識ベースと一緒に管理していくことになるでしょう。会話も結構重たい処理になりそうです。




 

おわり