考察:「思考空間5」

by 小山明雄



 思考空間をずっと考えてきていますが、なんか思考空間はゲームフレームワークみたいなもの・・・という結論に落ち着きそうです。なにも難しく考えることはなくて、すでに研究開発が進んでいる、ゲームフレームワークを更に、人工知能として追及して行けばいいのです。そんな福音を得ました。


 実際、思考空間で必要な機構としては次のように、ゲームフレームワークが追及してきたものです。

1.空間管理機構

(1)2次元図形を3次元オブジェクト空間に解釈する。

(2)3次元の座標変換とか空間合成をする。

(3)3次元オブジェクトからある視点により2次元図形を得る。


2.3次元オブジェクト管理機構

(1)当たり判定をする。

(2)重力処理をする。

(3)オブジェクトの接続、埋め込み関係の判定をする。

(4)オブジェクトの移動と回転を実施する。

(5)オブジェクトに属性を与える(変形を実施)。

(6)オブジェクトに情報を付加する(連想とかリンク)。

(7)パターンマッチングをする。


3.3次元オブジェクトの解析プロセス群

(1)オブジェクトスケルトン配置解析

(2)オブジェクトスケルトンの形状解析

(3)ブール論理とか対応付けなどの数学的解析

(4)オブジェクトの属性の解析

(5)パターンの発見


4.学習機構

(1)自律オブジェクト運動を実現する。

(2)オブジェクトにフォーカスを当てる。

(3)フォーカスされたオブジェクトを共起関係のもと知識ベースに記録する。


5.数学処理

(1)数え上げ。

(2)ブール代数。

(3)対応付け。



 これらは、センサーとかアクチェータのようなオントロジーでの支持のもと実現されるものであること。




 こうして、ゲームフレームワークを想定すると、人工知能の究極の形を見通しよく想像できます。こうしたゲームフレームワークに部品として、自然言語処理とか画像認識・生成処理とかを実現していくことになります。推論も既存の記号世界のものを図形へと膨らませれば良いでしょう。人工知能技術はすべてゲームフレームワークに吸収されていくのを見ます。大学入試問題を解くというような人工知能もこのゲームフレームワークの応用として実現できるでしょう。もはや、それを作るだけの資金と人材があるかどうかという問題で、なんかものすごいブレークスルーが必要な難しい問題では無いといえるのではないでしょうか。




 思うのです。もはや鉄腕アトムのようなロボットはSFの世界のものでは無くなったと。そんなロボットは、公正で人を愛するものであって欲しい。鉄腕アトムの主題歌にあるように、人間を守って世界のあらゆるところに寄り添って存在するものであって欲しいものです。




おわり