考察:「データ処理の神経回路網表現」

by ご近所のきよきよ


 

 データ処理を行うプロセスを神経回路網で実現するにはどうしたらよいか考えてみた。 基本的に、連想とプロセスと制御ができれば全ての処理を実現できるというものでしょう。


1.連想の連鎖(「発火」)

 「発火」は神経回路網のコネクションで実現できる。肯定的な「発火」は促通のシナプスで実現する。否定的な「発火」は抑制性のシナプス結合で実現する。

2.「if then else」表現(分岐制御)

 「if (a>b) then c else d」というような大小比較はaからcへの発火パスにbから抑制性の発火マスクを施し、aとbとを発火させればよい。cとdとの実行コンディションはcが発火のときdが抑制性でマスクされ、cがマスクのときdが発火になるように神経回路を作ればよい。

3.データ構造変換

 神経回路網では構造を持ったデータとはどのように表現されるか。データとは2項関係の組み合わせであるから、2つのデータ値とそれらの関係を意味記号とバリューの対で表現して、連結させればよい。データ値も関係もノードなのである。意味記号とバリューの対はクオリアとしてどこかのオントロジ領域で定義することになる。このオントロジーによって、意味は接地され、意味を担えるのである。

 変換とは、このデータを別の形式のデータに表現するのであるから、意味記号同志の変換パス、バリューの変化を連想させてコネクションすればよい。これも発火関係である。

4.おわりに

 以上によって、データ処理はすべて神経回路網で実現できることが示せた。とくに、再配置可能な処理構造を持たせるときには、アドレス機構をもって連想(神経回路網の結合)を実現することが必須になる。

 

おわり