考察:「知識処理の散歩」

by 小山明雄


 

 知識処理のコアなライブラリとして、要約と収集機能があって、推論のコアな機能として、Prologライクな処理があります。今回はこれらを考えてみます。


 要約は知識のモデルを入力とし、問から得られるデータをコマンドとして、適切な知識レコードを選択していきます。問いの文を解析して、why,when,where,who,what,how,feel(5w1h1f)とStage,Sceneとかcause/result,attributeのどれを必要としているのかというデータに落とし込みます。こうすると、固定のコーディングで柔軟に要約処理が実現できます。出力は知識モデルとして得るようにします。


 収集機能は知識を集める機能です。知識モデルを要約して、要約が求める意味パターンに一致していたら、そのモデルの範囲からレコードを収集します。また、要約を視点変換して、新しいモデルとする機能も必要です。意味パターンと視点変換をしたうえでマッチングしていくことで、曖昧性に対応していきます。


 要約も収集も知識モデルの選択を高速に行う必要があります。知識のプライミングとか、知識のオンメモリ保持とか、ハードディスク保持とかの高速化のための階層構造とインデクシングが必要になるでしょう。


 Prologライクな推論処理は、知識モデルを頭から終点までレコードを読み込み、解析し、待ち受けている意味パターンになったとき、トリガーを起こして、特定のアクションを起動するということで、実現します。待ち受けコマンドは問いの文から得ます。


 
 

おわり