随筆:「冬も夜遅くまで」

by ご近所のきよきよ


 今年は暖冬で、1月末、大寒過ぎても雪がありません。こんな年は珍しいとのこと。別に暖冬のせいでは無いと思うのですが、私は暖房器具を使ってません。夜冷えて困ったというのは2回くらいですか。多分太っているせいだと思うのです。分厚い皮下脂肪が守っていてくれてるのを感じます。
 本読んでいると、深夜0時以降までは起きていられないのですが、プログラムのデバックをしていると、ついつい朝の3時とか4時になったりします。こうなると、寒いとは感じるのですが、物の数の問題ではなくて、一気に行ってしまいますね。ストーブ焚こうという気にもならない。これから先はどうか分かりませんが、1月もストーブ無しで徹夜なんかしてます。
 プログラムのテストでは疲れってないですね。頭使わないのですかね。直ぐトレースとったりと安直に流れて・・・。本読んだ日は、夜になると眠くなって、とても徹夜できません。・・・て、「フェルマーの最終定理(新潮文庫)」は徹夜で読んでしまいました。 すごく分かりやすくて。著者サイモン・シン氏がすごいんでしょうね。読者を分かった気にさせてしまう。楕円関数論とフェルマーの定理が結びつくところが、昔読んだ本ではなんかものすごい思いつきみたいに感じたのですが、必然性があったんだと合点しました。歴史的背景って大切ですよね。
 なぜ、デバック時は徹夜をするのか・・・探偵小説読むみたいだから?徹夜で読んだ本というと、「敦煌」、「氷点」、「大地」、「真夏の夜の夢」・・・結構ある。探偵小説も結構ある。数学本では今回の「フェルマーの最終定理」くらいかな・・・頭が粗雑だから?
 
 ということで、今プログラムを作っている未夢プロジェクトの一旦をご紹介します。次のPDFファイルをご覧下さい。

PDFファイル:「考察:文解析アラカルト」

 

 このプログラム(未夢プロジェクト)、楽しんで作ってますが、平穏というわけではなく、結構しんどい思いもしてます。
 「信子と明雄は歩く」という文はうまく意味フレームを作れたのです。「信子」は「と」に懸かり、「と(接続詞)」は「明雄」に懸かって「信子と明雄」は一つの主語として、「歩く」に懸かる・・・というふうに正しく解析できました。
 と同時に「と(助詞)」は「歩く」に懸かるというふうにも解析しました。すばらしい。英語で言う「with」と解釈したのです。
 ところが、「信子と明雄は公園を歩く」が失敗したのです。どうも、名詞「明雄」と「公園」が「と」の修飾候補になったことが原因らしい。辞書に[「と(接続詞)」は「名詞+と(接続詞)」のとき、修飾先に名詞をとる]というコマンドを書いていたのですが、その候補が複数になったときに正しく解釈しなくなるのでした。アルゴリズムは考察にしるしてあります。問題はインプリメントした手法にありました。リカーシブルコールの中で、曖昧があるたびに解釈データを増やしていく必要があるのですが、その増やしかたがださかったのです。それが分からず、正しいコードだし・・・いやまてよ、この場合はどうなる・・・・だめだけど、どうすれば・・・いや、良いはず・・・・。等々、2日苦しみました。で結局、始めから複数の解釈がでるものとして、順繰りに候補を順列を作る要領で作っていけばいい・・・と気づきました。そうすると、プログラムも半分くらいとエレガントにもなって、良好・・・ということなりました。なおしたら一発で動きました。うれしかったですねぇ。その日はとうとう、「オペラ座の怪人」を徹夜で読んでしまいました。
 にしても、数学者はすごいと思います。なんの助けもなく、精密で間違いのない定理を構築できるのですから。私なんて、プログラム書いても計算機で確認するまで自信ないですから。粗製な頭なんですね。数学は好きだけど粗製と感じたら、プログラマがいいかも。そんなこんなの検証はしてます。今回の考察もお読みください。
 

おわり