ピロリ菌とは何ですか |
ピロリ菌とは、正しくはヘリコバクター・ピロリと呼ばれる菌です。 |
胃の中に菌が住んでいるというお話ですが、胃には強い酸があるのに、その中で菌が住めるのでしょうか |
実は、以前は専門家の方も、胃には菌は住めないと考えていました。ところが、この菌は少し変わった性質をもち、強い酸のなかでも生きていたのです。 |
このピロリ菌は、いったいどのようにして感染するのでしょうか |
この菌の感染経路については、まだ不明な点もあるのですが、口を介した感染が大部分だろうと考えられています。具体的には |
ピロリ菌はどんな病気を起こすのでしょうか |
ピロリ菌への感染は特別なことではありません。60才以上の人では、半数近くの人が感染していると言われています |
ピロリ菌を退治すれば胃炎や潰瘍が全て治るのでしょうか |
ピロリ菌を退治することを除菌と呼びますが、除菌に成功した場合でも胃炎や胃潰瘍が100%治るわけではありません。ピロリ菌以外にもタバコやアルコール、痛み止めなどの薬も胃炎や潰瘍の原因となります。さらに精神的なストレスなども原因となることが知られています。 ただし十二指腸潰瘍の患者さんの場合を例に取ると、ピロリ菌を除菌しない場合の一年後の再発率は、70%〜80%あるのに対し、除菌した場合の再発率は5%以下だったするデータがでています。 |
ピロリ菌は、胃癌の原因にもなっているのでしょうか |
大規模調査の結果、ピロリ菌が胃癌の原因の最大の原因であるとの結論が出ました。日本でも2013年2月よりハリコバクター・ピロリ胃炎に対し、保険診療で除菌が可能になりました。 |
除菌療法とは、どんなことをするのでしょうか |
除菌とは、胃の中に住み着いているピロリ菌を退治することです。 胃潰瘍や十二指腸潰瘍と診断された患者さんに対して、まずピロリ菌がいることを確かめます。ピロリ菌がいることが確かめられたら、抗生物質を2種類と胃酸を抑える薬を1種類の計3種類の薬を7日間服用します。 |
どんな方が除菌の適応になるのでしょうか |
ピロリ菌に感染している人が全て除菌の対象になるわけではありません。 |
内視鏡検査を受けない場合は除菌できないのでしょうか |
この場合は、まだ保険適応がありません。 例えば血液検査でピロリ菌感染があるので、除菌をしたいといった場合、過去1年以内に胃内視鏡検査を受けており、慢性胃炎の診断があれば、保険で除菌ができます。内視鏡検査なしで除菌したい場合は保険の適応外となり、全額自費で治療することになります。 |
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