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記録的な日照不足
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日照時間(8月1日~16日の合計)が、約50年間で最少に!
2017年の8月1日から16日の日照時間を合計すると、東京都心は32.6時間、仙台市は12.2時間、岩手県宮古市は23.8時間。いずれも、例年より大幅に少なく、資料の整備されている1961年以降では最も少なくなった。
このほか、山梨県甲府市でも59時間で2番目に少なくなるなど、関東甲信から北の太平洋側では記録的に少ない日照時間になった。
※平均は1961年から2017年の平均値(単位:時間)
平成29年(2017年)8月前半の北・東日本太平洋側の不順な天候及び沖縄・奄美の高温について(平成29年8月17日 気象庁発表)
北日本太平洋側では日照不足と低温、東日本太平洋側では日照不足となっている。こ のような不順な天候は、7 月末に出現したオホーツク海高気圧に伴う北東からの冷たい 気流が持続していることが影響している。
・沖縄・奄美では高温となっている。これには、太平洋高気圧が平年と比べて日本の南 海上で強いことが影響している。
・今後一週間は、北・東日本太平洋側では曇りや雨の日が多く、北日本太平洋側は気温の 低い状態が続き、沖縄・奄美では晴れる日が多く、気温の高い状態が続く見込み。 その後 8 月下旬後半は、北日本太平洋側の低温は解消する見込み。
1.北・東日本太平洋側の不順な天候
8月前半は、北日本太平洋側では日照不足かつ低温、東日本太平洋側では日照不足となっている。このような不順な天候は、平年にはみられないオホーツク海高気圧が 7 月末 に出現し、それに伴う北東からの冷たく湿った気流が 8 月前半を通して持続していることが影響している。オホーツク海高気圧が持続している要因として、オホーツク海上空のブロッキング高気圧が持続していることが考えらる。
2.沖縄・奄美の高温
一方、沖縄・奄美では高温が持続している。このような天候は、太平洋高気圧が平年と比べて日本の南海上で強く、日照時間が多いこと、下降流が強まり昇温したこと、太平洋高気圧の縁辺に沿った西寄りの暖かい気流が流れ込んだことが影響している。太平洋高気圧が日本の南海上で強いことの要因として、フィリピン周辺で対流活動が不活発であることが考えられる。
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温暖化による台風の巨大化
令和元年台風19号の猛威
令和元年台風19号(アジア名:ハギビス/Hagibis、意味:すばやい)は、2019年10月6日3時にマリアナ諸島の東海上で発生し、12日に日本に上陸した。
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また、崖崩れや土石流などの土砂災害は、20の都県で合わせて820件余り確認され、1つの台風による土砂災害としては、記録が残る昭和57年以降最も多くなるなど、国が対策の見直しを迫られる、記録的な豪雨災害になった。
長野県長野市では千曲川の堤防決壊により、北陸新幹線の車両基地に大量の水が流入。全車両の3分の1にあたる、10編成120両が水没するという、衝撃的な光景を目の当たりにした。
近年、台風が巨大化する原因の1つとして「地球温暖化」が挙げられる。
温暖化により海面だけでなく、深海も暖められているため、「海洋熱」が増えている。この「海洋熱」が燃料のような役割を果たし、台風の勢力を拡大しているのだ。
さらに、温暖化により大気中の水蒸気量が増え、広範囲に大雨をもたらす原因にもなっている。
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