ガボール・アイ

これまで、目の筋力の衰えによって起きる「老眼」や、テレビ・スマホの見過ぎなどが原因とされる「近視」は、進行を遅らせることはできても、改善するのは難しいと考えられてきた。

しかし、手術も薬もいらず、日常で不便のない視力を取り戻す方法が、最近俄かに脚光を浴びている。

ノーベル物理学賞を受賞したデニス・ガボール博士によって考案された「ガボール・パッチ」というぼやけた縞模様を見ることにより、視力を取り戻そうというものである。

「ガボール・パッチ」は、「ガボール変換」という数学的な処理をすることで生まれる縞模様で、もともとは心理学の世界で使われていたものであるが、視力回復のために使用してみたところ、大きな効果が得られたのである。

そのメカニズムは、目を良くするのではなく、ぼやけた画像やかすれた文字を「くっきり見えた状態」に補正する、脳の力を鍛えようというものである。

「ガボール・パッチ」を使った視力回復法を「ガボール・アイ」と呼ぶ。

「ガボール・パッチ」の使い方は、

【1】好きな縞模様を1つ選ぶ。
【2】その縞模様と同じ縞模様を、シートからすべて見つける。間違っても構わない。
【3】次に、別の縞模様を選び、同じことを繰り返す。
【4】上記を、1回につき3分から10分を目安に続ける。疲れなければ、日に何度やっても良い。

個人差はあるものの毎日続けると、2週間程度で効果が実感できるという。