雲切目薬の歴史
雲切目薬の由来
雲切目薬は、遠く天文十二年(1543年),種子島に鉄砲が伝来した頃から昭和57年まで、440年の長きに渡り、当笠原十兵衛薬房にて製造販売されておりました。
もともとは軟膏であったものを、近年になって蒸留水に溶かして使いやすいようにした「水目薬」は、丁度この背景のような灰色をした目薬で、時間が経つと黄色い上澄みと灰色の沈殿物に分かれます。
目につけると、それはそれはしみて目を開けていられません。
仕方がないので目をつむってじっとしていると、だんだん刺激が薄らいでいきます。
ほどなく目を開けた時の爽快感!これぞ雲切目薬の醍醐味でした。
涙で洗い流すと言われた薬効ですが、どうしてどうしてとても強い殺菌作用や炎症を止める作用があり、「練り目薬」と言われた軟膏タイプは、痔の特効薬としての評判が高く、「雲切痔退膏」として発売されていました。
「練り目薬」しかなかった頃は、薬の乏しいころですから、傷薬のかわりにそれこそどんな所へも使われました。
ちょうど現在のヴェポラップの様に気管支炎や百日咳の咳止めとして胸に塗られる事もあったそうです。
一番不思議なのは、白内障が治ったと言われる事が多かったことでした。
「雲が切れる」というそのネーミングとおりに、文字通り白内障でくもっていた目がはっきりした、手術が要らなくなったという嬉しい声が、多々寄せられました。
昭和57年、雲切目薬は刺激が強すぎて薬事法に合わないという事で製造中止になりました。
中止後何年経っても、「おたくの雲切目薬でなければ。」「雲切目薬が是非欲しい。」というお電話を頂きました。
あの雲切をもう一度作りたい! 願うばかりで月日はどんどん過ぎて行きました。
そうこうしているうちに製造物責任法も導入されるという世の中の動きで、小さな薬局が目薬を作ることなど夢のまた夢になりました。
雲切目薬の製造をあきらめかけたその頃、目薬を作って下さるという会社が現れたのです。信じられない気持ちでした。
平成七年頃から雲切目薬はほどんど誰にも知られる事なく細々と売られ始めました。
そして、あの長野オリンピックの年に・・・。
平成十年、長野オリンピックの年に雲切目薬は復活しました!
残念ながら、同じ目薬はもうできません。同じように作ると目薬の基準からはずれてしまうのです。
でも、新しい雲切目薬の出来映えに、私達は満足しています。
あの雲切目薬の上澄みの色、目につけたときの程よい爽快感、そして、何よりもその効き目。
ほとんどが生薬からできています。
価格 税込み 1,155円 (税抜き 1,100円)
効き目の主成分は元祖雲切目薬にも用いられ、雲切百草丸の主成分でもある黄蘗。
すぐれた殺菌作用と抗炎症作用
雲切目薬成分中最初にある硫酸ベルべリンというのが黄檗(おうばく)です。
御若い方には、パソコンやテレビゲームの疲れ目に。
中高年の方には、かすみ目に。
花粉症の季節には、目のかゆみに。
その他、結膜炎や、炎症で目が赤い時に。
ハードコンタクトレンズ装着時の不快感に。
どうか一度お試しください!