YAMAHA SY77 Music synthesizer

 
 

Synthesis Method

RCM(RealtimeConvolution&Modulation=AWM2/AFM) Synthesis

Voices

16 Voices(1element) or 8 Voice(2elements)or4Voices(4elements)

Multi mode

8 Part

Sounds

128 PresetVoice, 64 InternalVoice,16MultiVoice

Keyboard

61 Synth-action keys with Initialtouch and aftertouch sensitive.

Controllers

Volume, Pitch Bend Wheel, Modulation1 Wheel, Modulation2 Wheel, Data entry slider, Data entry dial,Tenkey,Sustain pedal, 2 assignable Pedal/Footvolume inputs,Breath control inputs

Outputs

4Outouts(L×2/R×2), Phones.

Interfaces

MIDI In/Out/Thru

Expansion

One slot (for PCM data card).
One slot (for Voice/Multi/Sequencedata/RAM card).

Effects

2-Channel Multi-Digital Effects×2(Modulation&Reverb)

Comments

DX7に代表される6オペレーター32アルゴリズムFMシンセシスを進化させた、6オペレーター45アルゴリズム、サイン波以外の波形内蔵、フィードバックのパッチング自由自在のAFMシンセシスと、デジタルサンプリングを包括し、さらに今までのFMシンセには無かったフィルターまで搭載してアナログシンセ的音作りまで可能にしてしまった、画期的シンセ。
デジタルエフェクトや、デジタルシーケンサーまでも内蔵し、この一台で音楽製作を可能にするミュージック・ワークステーション。このコンセプトはKORG M1に通じるものがあるが、単独のシンセサイザーとしてみた場合、2台の性格は大きく異なります。
かたや手軽にいい音が手に入るプレイパックサンプラー的性格を持つのに対しSY77は自分で音作りをする喜びに浸れるタイプですね。でも、音作りのプロセスは超難解。まさしくシンセサイザー。DW8000と並ぶ、個人的超名機です。

What's FM?

FM(Frequency Moduration)音源は、サイン波をサイン波で変調して、複雑な倍音成分を持つ波形を作り出す方式です。そう, FM音源は、そもそもサイン波しか持っていないのです。

 このFM音源は、従来のオシレータの波形をフィルターで削っていくという方法とは全く別物で、波形同士をぶつけ合う(=変調させる)ことで別の波形を作るのです。

 FM音源搭載の代表的機種、DX7やSY77/99は6つの「オペレータ」と呼ばれる発振器を持っています。この6つのオペレータの組み合わせは、並列タイプ、直列タイプ、そして各々にフィードバックをかけたタイプを基本とする、計32種類のアルゴリズムから選ぶようになっています。この各々のアルゴリズムの持つキャラクターを理解することが、FMシンセシス攻略の鍵なのですが・・・・ ・・・・・もうチンプンカンプンでしょ?

 そうなんです。今までのシンセオペレーションのノウハウの通じない音作り、複雑怪奇で難解な用語・・・・これがFM音源の敷居を妙に高くしているのです。私もこうした印象から、何か、DX7を始めとするFMシンセは 恐れ多くて手を出してはいけない!!と勝手に思い込んでいました。

 ところが、その難攻不落のFMエディットを、従来のムーグ式オペレーションになぞらえて、攻略法を平易に解説したHPを見つけました。それがこちら、Tomn's achive

このページのおかげで、近寄りがたいFM音源も、何だかいじれそうな気がしてくるので不思議です。ぜひとむん氏のHPを訪れ、FMエディットについて勉強してみましょう。

とむん氏によれば、FM音源で言うところの「オペレータ」を、従来のオシレーターにあたるものとしてとらえると、FM音源はその半分を理解したことになるそうです。DX7やSY77/99は先ほど述べたように6オペレータですから、6VCOということになります。

オペレータの中で、変調をかける側が「モジュレータ」、かけられる側が「キャリア」と呼ばれます。アルゴリズムと呼ばれるオペレータの組み合わせの中で、枝の根元にあたる部分がキャリア、その他がモジュレータです。ここで、従来のムーグ式オペレーションに馴染んできたものは、耳慣れぬ専門用語を聞いただけでたじろいでしまいますが、とむん氏の提唱するように「モジュレータ=LFO」、「キャリア=VCA」と考えれば、何ということはありません。「オペレータとは、VCOでありVCAであり、LFOである」というわけです。

 

おさらいしましょう。

・「オペレータ」とは、VCOにも、VCFにも、VCAにも、LFOにもなる箱である

・「モジュレータ=LFO」であり、「キャリア=VCO兼VCA」である

また、

・アウトプットレベルは、モジュレータではLFO Depthに、キャリアではVCO Level/VCO EGにあたる

 FM音源は音程が周波数値で設定されるようになってますんで、モジュレータとキャリアの周波数比の設定の仕方等々、知っていれば絶対役に立つことばかり書いてあります。是非とむんさんのHPを一度ご覧になることをお勧めします。
 聞くところによると、DX/SYシリーズのプリセット音はしょぼいものが多く、本当のポテンシャルはほとんど出し切れていないんだとか。
 そうそう、僕の所有するSY77は、何とオペレータがサイン波以外に七つ、計8タイプの波形を持っています。FMシンセで波形をたくさん持っているということは、つまりオペレータ同士でFM変調しなくても、既にFM変調されているということです。だから波形の組み合わせを変えるだけでも音作りができるのであって、その組み合わせは何と、
6オペのSYで、8×8×8×8×8×8=262144通り!!これにアルゴリズムを加え考えてみると、確か45アルゴリズムだったはずだから・・・・11796480通りです!!!さらに、SYはデジタルフィルターを搭載していて減算方式の音作りも可能!!その上、PCM波形も用意されているのです。まさに音作りの可能性は無限大、まさにシンセサイザーなのです。

 ただ、内蔵PCMのドラムサウンドとピアノサウンドは音質的に少々物足りないので、PCMカードを見つけたら即購入しましょう。



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