黒姫山から見た戸隠山 遠くに見えるのは北アルプス |
鏡池から望む戸隠山 |
戸隠山は戸隠連峰の一峰で標高1,904mあります。戸隠連峰は裏山と呼ばれる、高妻、乙妻山、五地蔵岳と、西岳、本院岳の西岳連峰と、九頭龍山、戸隠山の表山から連なる連峰を戸隠連峰と呼びます。
表山から西岳にかけては、長い間の侵食で固い部分が残され、鋭い懸崖絶壁を作り出し独特の景観をつくりだしています。
登山道は奥社からと、牧場からの2本が良く利用されています。どちらも途中に鎖場がありますので、十分注意が必要です。
奥社からの登山道には、途中に「蟻の塔渡り、剣の刃渡り」とよばれる両側が切れ落ちた、幅30センチほどのナイフリッジがあり、落ちたら滑落というより墜落に近く、転落した場合は命はありません。ここで遭難し亡くなられた方も多くいます。まだ遺体の見つかっていない遭難者もいます。この蟻の塔渡りを目の前にして、引き返していく登山者もいます。「蟻の塔渡り」を「蟻の戸渡り」と書かれている方が多いのですが、正式名は、「蟻の塔渡り」です。
西岳方面は特に急峻で、ベテラン以外は立ち入らない方が良いでしょう。高妻山は距離が長いので健脚向きです。
戸隠山にはトガクシショウマをはじめ、トガクシの名がついた植物が多くあります。長野県北部から新潟県南部にかけては日本海要素の植物層に太平洋側の植物が進入し複雑な植生を示します。
戸隠山の裾野は平坦で鏡池をはじめ森林植物園、奥社、戸隠牧場、キャンプ場などが点在しハイキングを楽しむには最適なところです。戸隠高原は野鳥の宝庫として知られ、春から夏の繁殖期には多くの種類の野鳥を観ることができます。
戸隠には、宝光社、中社、奥社からなる戸隠神社があり多くの信者が参拝に訪れます。