ヤマネ 天然記念物               

ヤマネ 
齧歯目 ヤマネ科 ヤマネ属

ヤマネは本州、四国、九州に分布し、全長12〜14pほどの大きさで、ねずみによく似ています。
ヤマネと、ねずみの違いは尾を見ればすぐにわかります。ねずみの尾は毛が、ありませんが、ヤマネの尾にはしっかりと毛が生えています。背中には黒茶色の一条の線があります。ねずみは冬眠しませんが、ヤマネは冬眠します。
ヤマネは夜行性のため見る機会が少なく、生息数が少ないとされてきましたが (そのため天然記念物に指定されました) 実際はけっこう生息しているようです。
この地域にも生息していて、冬、別荘に来て、布団を出したら、中から冬眠したヤマネが出てきたと言う話もあります。
このヤマネは、今から25年以上前に、森林伐採をしていた方が見つけ、当時の北部高校信濃町分校に持ち込まれ、一時保護されていたときに私が撮影した写真です。


哺乳動物

この山域には、多くの哺乳動物が生息しています。ツキノワグマ、ニホンザル、アナグマ
(ムジナ) キツネ、タヌキ、イタチ、テン、オコジョ、ヤマネ、ノウサギ、ホンドリス、ムササビ、
モモンガ、 ねずみなど、全体的には生息数が減少していますが見られます。

ツキノワグマはこの山域に広く生息し、里山にも姿を見せ、夏にはトウモロコシが荒ら
されたと言う話をよく耳にします。平成14年4月15日夕刻、斑尾林道で車を運転中、
ツキノワグマが道を横切っていきました。一瞬の出来事でしたが、心臓がドキドキしま
した。山菜取りで3回見ていますので、今度で4回目になります。
ニホンザルは戸隠連峰、黒姫山などに生息し鬼無里方面では農作物に被害が出でい
ます。ブナなどの広葉樹が伐採され、杉やカラマツなどの針葉樹に変わったため、餌が
少なくなり里山にまで出没するようになりました。クマやサルが安心して暮らせる自然を
守っていくことが必要です。

キツネは元々ここに生息していましたが、ノウサギを少なくするために、養殖したキツネ
を放したため数が増えました。タヌキもけっこういますが、ここ数年、皮膚病が発生し毛
の抜けたタヌキが見られるようになり、生息数に影響しているようです。オコジョは登山
の途中に見たという人がいますが、なかなか見るのは難しいです。

ノウサギは20年以上前には里山でもよく見られましたが、キツネの影響で数が少なく
なりました。それでも少し山手に入るとよく見かけます。私は星の写真を撮影に夜出か
けますが、多いときには一晩で4〜5羽のウサギを見ることもあります。またキツネや
タヌキも見かけます。戸隠街道や笹ヶ峰、斑尾林道などで夜間走行していると、闇夜
に目が光ったり、急に飛び出しビックリすることがあります。3年ほど前に、星の写真を
撮影した帰り、ウサギが飛び出て慌ててハンドルを切ってよけましたが、こちらは崖ぎ
りぎりで止まり冷や汗ものでした。まあウサギも無事でしたし、こちらも無事でしたので、
めでたしめでたしでした。

これから、野生の動物はなおさら住みにくくなっていくと思います。少しでも多くの自然を
残し、野生生物にとっての楽園ができれば素晴らしいことだと思います。