日時: | 平成14年10月13日(日) 9:30開演 18:00終演予定 |
場所: | 須坂市メセナホール |
演目 | 出演者 | 説 明 |
常磐津 戻駕 |
(次郎作)藤間 千洋 (与四郎)藤間千日出 (禿)藤間 洋広 |
「戻駕」は、常磐津の名曲の一つとなっています。駕かきの難波(浪花)の次郎作(実は石川五右衛門)と吾妻の与四郎(実は真柴久吉)の二人が、島原の廓からの帰りに禿のたよりを乗せて紫野に来かかり、駕を下ろして浪花の新町でひと休みしながら、互いのお国自慢を始めます。 次郎作、与四郎が江戸の吉原、そして駕から出てきた禿が京の島原と、三都の有名な廓話を聞かせるという趣向です。 |
清元 三社祭 |
(善玉)藤間 清葉 (悪玉)野口 麗奈 |
日本舞踊には珍しく、全体に跳躍味のあふれた早間の踊りが多く、それを半裸の姿で踊り抜く痛快さが魅力です。 善玉悪玉が乗り移って面をかぶった二人が、悪づくし=Aクドキ=A善づくし=A玉づくし≠ニ次々に踊りまさしく踊り狂うといった感じの舞踊です。 |
常磐津 角兵衛 |
(角兵衛)藤間千日出 (鳥追)澤田 和子 |
江戸時代、正月の街頭の風俗舞踊。 遠い越後の田舎から出てきた素朴な獅子舞=角兵衛と、江戸育ちのいわゆる小股の切れあがった粋な鳥追い姐さんが登場します。ふたりの息の合った団扇太鼓を打ち鳴らしながら足拍子を踏むところがみものです。 |
長唄 近江のお兼 |
(お兼)藤間乃里恵 (取巻)黒岩 友紀 (取巻)黒岩 君枝 |
この舞踊は、その昔琵琶湖畔に、近江のお兼という、大変力持ちの娘がいたという伝説から作られたもので、近江の田舎娘がその怪力で大の男を手玉に取っての立ち廻りや、手拭をかぶってのクドキになると素朴な可愛い色気も併せ持つ娘です。 |
清元・ 義太夫 吉野山 |
(忠信)黒岩 友紀 (静)黒岩 君枝 |
忠信は、静御前の持つ初音の鼓に張られた親狐の革の音を慕う仔狐、源九郎狐が姿を変えたものでした。 見どころは、桜の立ち木の前にまず静が振袖を抱くように立ち、それを見た忠信が後ろに両手を広げてたつ弥生は雛の妹背仲、女雛男雛と並べておいて≠ニ、合戦模様を物語る時、忠信が扇を使って様々な動きを表現するのが見せ場となっています。また静を追って豪快な飛び六方で幕切れとなります。 |
常磐津 京人形 |
(京人形)藤間 沙代 (甚五郎)野口 麗奈 |
彫物の名人左甚五郎の若き日の話。甚五郎は、廓でひときわ美しい小車太夫を見かけて一目惚れ。そこで太夫生き写しの人形を彫って、その姿を見ながら酒盛りをしとぃますと・・・。 |
長唄 岸の柳 |
藤間伊都子 | この「岸の柳」は、涼しげな夏姿の芸奴、隅田川、柳橋、屋根船、色模様に佃節と、粋な調子に川風を思わせる叙情叙景、いかにも夏の曲をたくみに描いた長唄の傑作です。 江戸前の芸者の美しさと、後半は、添い遂げられた二人の喜びの気分を御祝儀風におどります。 |
清元 藤 |
藤間 紫音 | この「藤」は、長唄「松」とともに藤間流の流舞でありまして、藤の花房が風にたおやかにゆれている美しい風景を描きながら、女性の美しさを唄ってあります。 上品で美しくしかも優しく踊ります。 |
常磐津 三面子守 |
藤間かがり | 江戸下町の子守が、赤ん坊を背負った姿で登場し、お祭りで買ってきた三つのお面(おかめ、えびす、ひょっとこ)をぶらさげた笹の枝をもっていますが、途中背中の子が泣き出すのでそのお面をかぶってあやしながなおどります。 子守が子供を寝かせて、道草をして遊んでる可愛らしいところを踊りにしたものです。 |
長唄 浦島 |
藤間洋由起 | 「浦島」は、皆様ご存知の浦島太郎のおどりです。龍の都(竜宮)から玉手箱をもらって帰ってきたところが描かれております。 乙姫との契りを思慕のあまり禁ぜられた玉手箱を開けてしまうとたちまち白髪の老人となってしまいます。 |
長唄 五月雨 |
藤間ゆきえ | 「五月雨」は、国貞の描いた浮世絵からヒントを得た叙情的な純舞踊です。 この舞踊の女主人公は、江戸のいわゆる小股のきれあがった粋な女性です。蛇の目傘をさした美人が物思う女心の動きをしっとりと踊ります。 |
長唄 蓬莱 |
藤間 真由 | 「蓬莱」とは、中国の伝説にある仮想上の山で、東海にあって仙人が住み、不老不死の霊山と言われる仙境を題名にしためでたい曲で御祝儀曲としての品のよさと格調の高さを御覧下さい。 |
長唄 鷺娘 |
藤間 洋星 | しんしんと雪の降る真夜中の水辺に、白無垢の振袖に綿帽子をかぶった白鷺の精が傘をさしてしょんぼりと立っています。恋に歓喜し、また悩む心情、恋の業火に身を焦がして地獄苦しみに責められるという女性の宿業を舞踊のさまざまな技巧や変化の妙、また洗練された衣装の引き抜きの技術などでお楽しみください。 |
長唄 新鹿の子 |
藤間 千紫 | 長唄屋敷娘≠ニ娘道成寺≠混成したものが、「新鹿の子」です。娘道成寺の手踊り、鞠唄の振りがそのまま組み込まれており、また今回は、振出し笠の花笠の踊りも入っています。 |
長唄 藤娘 |
藤間 香代 | 「藤娘」は、娘形の代表的な曲です。 浮気っぽい男心を恨む女心の心情と、扇を盃にほろ酔い加減の娘がよろめき踊る初々しい艶っぽさが見物です。最後には大津絵から抜け出した娘が藤の精の美しい立ち姿に戻りその絵のなかに納まり幕切れとなります。 |
清元小曲 うぐいす |
竹内 陽子(12才) | うぐいすの ささ鳴き初めし軒の梅 かこひの内は松風のたぎる想いをしっとりとふくささばきに まぎらせて ぬるるひしゃくの湯かげんも ほんに嬉しい人来(ひとく)鳥(どり) …梅の香をそめたうぐいす娘が春にうか春風の中で野立をするといういかにもほんのりとした風情の曲であります。 |
長唄 雨の五郎 |
黒岩 千穂 | 江戸の新吉原仲の町、父の仇を討つため廓の遊女のもとに通う道中を描いた舞踊で、血気盛んな若さ豪快さと、くだけた甘美な色気を併せ持つ踊りであります。 |
大和楽 おせん |
小林 久子 | 行水を終えた美しい女の姿に江戸情緒をからませた趣向を中心に、たっぷりと江戸の女の官能的な容姿の美しさや、夏の夕暮れ時の詩情を漂わせます。美人画から抜け出したような美しさを大和楽ならでわの幻想的な曲にのせてお楽しみください。 |
長唄 島の千歳 |
丸田千代栄 | 島のちとせ≠ニ呼ばれた白拍子の元祖を唄った曲です。 前半の舞≠ニ後半の踊り≠ェあり曲全体では、格調と、白拍子らしいしっとりとした典雅な風情が表れています。 |
清元 文売り |
藤間 文頂 | 「文売り」とは、懸想(けそう)文(ぶみ)売りのことで、想いをかける文、すなわち恋文売りのことであります。二人の遊女が一人の男を取り合ってつかみ合いの喧嘩となり、それに大勢の人がからんで騒動が大きくなったという物語を、いろいろな人物や動物を目まぐるしく踊り分けます。 |
常磐津 神楽娘 |
浅野 利恵 | 江戸下町のお転婆娘が毎年行われる神社の祭礼にお神楽で見た八岐の大蛇退治の場面を、稲田姫・大蛇・素さ鳴尊・ひよっとこ・の四つの面を急がしく使い分けながら展開させる舞踊です。 |
舞踊小曲 櫻道成寺 |
牧 ゆき香(7才) | 娘道成寺を子供が踊るようにアレンジしたのが「桜道成寺」でございます。娘道成寺の一番華やかな鞠唄≠ェ組み込まれ、あどけない娘が花びらで作った鞠をつく所作が道成寺の振りそのままでつけられております。 散る花なら怨まねど 女心のはかなさを… 鐘が鳴ります道成寺 で鐘の音が鳴り響き幕となります。七歳の子供が豪華絢爛におどります。 |
長唄 京の四季 |
牧 ゆき奈(7才) | 「京の四季」は、いまは上方ばかりでなく、さまざまな振り付けが行われ、広く舞踊界で上演される作品の一つです。短い歌詞の中に、京都の四季の風物が詠み込まれております。春は桜の東山、夏は鴨川の夕涼み、秋はもみじの知恩院、冬は雪積もる円山と、古い京都の美しい自然や情緒を懐かしみながら舞踊の洗練された技巧が楽しめる作品です。 可愛らしい舞妓姿で出演いたします。 |
紙人形・ 肩たたき |
轟 麻衣(3才) | 3才の可愛い女の子が踊ります。 |