中樽本の大杉


中樽本の大杉

豊葦地区中樽本には1000年を越える大杉が今現在でも立派に葉を広げ、青々と元気に生育しております。今では住む人もなくひっそりと静まりかえっておりますが、その大杉は神社跡にどっしりと腰を据え、根をはって空にそびえております。

近くに住む中樽本出身者の人達が神社の境内を草刈りをして、いつもきれいに管理された状態に保たれております。
またいつの日か、ここにも灯火がともる日が来るのを願い、記念碑も建てられております。

「ありし代を顧りみすれば山の辺の、豊葦原ぞ恋しけれ、千古の歴史しのばるる、ふたたび灯のともる日を、
みんなで心に祈りつつ、ゆかりなつかし中樽本」


中樽本の大火
明治35年春、南風の強風に見舞われた樽本地区は中樽本より出火があり、火はみるみる内に中樽本全地区を襲い、25軒中20軒を焼失するという大惨事となる。

当時は中樽本に地区の公民館があり、それもすべて焼失したことから、古くからの文書類もすべて焼けてしまい、そのため多くの古い歴史の文献を失い、近年になり過去の詳細が解らない地域となってしまった。

貧しい時代であったため復興には長い苦しい年月を要したと言われております。