指揮船

入念な準備体操のあと、9時15分スタート、水温26℃。一昨年までは、桟橋から飛び込んでいたが、「ゆっくりと水に入ったほうが、直後のパニックを避けられる」として、方法を変えた。横3人が手を繋ぎ、歩いて入る。警備の船は、本部船のほか、モーターボート6、手漕ぎボート4、サーフボート8。

 対岸のサレジオ山荘まで、時計と逆回りに約2時間半。隊列を組み、平泳ぎでーはいつごろできあがったのかは、「わからない」そうだ。

 波もなく、絶好のコンデイションだが、スタート間もなく、「も・もうダメだ」と退水第1号。遅れ始める人、「オシッコSOS」でボートにつかまる人、警護の舟は押したり引いたりの大忙しが続く。

 注目の80歳・花岡さんが、余力はあるものの、いかんせんスピードが出ない。あおり足に問題があるらしく、ボートによる牽引5回はもう限界ーと本部船からの勧めで、無念のリタイヤとなった。「くせを直して、来年また挑戦します」と花岡さん。少しもくじけていない。

11時45分、サレジオ山荘前広場に到着。スタート地点から車が運んで来た荷物を受け取り、思い思いの場所を選んで昼食をとる。

 ここまで頑張ったのはスタート下132人中130人。遠来の女性が2人が「じゅうぶん楽しみました」と後半棄権を申し出て、午後の部は128人がゴールを目指すことになった。

Tread water【立ち泳ぎ、踏水術】
参加者を送り出し、中間地点に残った協会員2人の仕事は、まずトイレ掃除。水で汚れ放題の通路からトイレまで、来年もお世話になるために念を入れて磨きあげる。荷物を再び積み込んだ車が出発すると、湖畔は再びもとの静けさに戻った。「エンヤコーリャ」。あと半分の道のりは遠い。弁天島を左に、そろそろ出発点が目にに入るころまでに、痙攣、体調不良、「もう限界」の3人がボートに引き上げられた。

完泳後のオシルコはおいしい

 本部のある藤屋旅館では、厨房にお汁粉の甘い匂いが漂い、トロフィー・賞状の用意など閉会式準備が進む。

 午後3時20分、125人が桟橋からの拍手に迎えられ「歓喜のゴール」、9歳も71歳も晴れやかな表情で上陸してくる。「頑張ったね」「記念写真。はい、ポーズ」「来年も楽しみ」などなど、にぎやかさの中で、お代わり自由の汁粉がふるまわれ、後は閉会式を待つばかりとなった。

 閉会式では、完泳45回の倉石隆現航海長はじめ、30回、15回、10回の合わせて7人に記念トロフィーが贈られ、完泳者の名前が次づぎと読み上げられる。

 記念撮影が終わると、参加者は三々五々、家路に。協会員は、テントなど周りを片付けて、食堂に集まり「ご苦労さん会」をささやかに執り行う。アルコールなし。よく冷えたスイカで「乾杯」し、御礼参りに宇賀神社へ向かう幹部を送り出して、80回記念大会は大団円を迎えた。