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        リュックを背負って       
  各駅停車・ローカル線の旅

たまには車の生活から離れ のんびりトコトコ列車の旅なんて如何です?
時刻表を手に まずは一ヶ所目的地を決めて 後は足の向くまま気の向くまま・・・ 

■朝06:41 北長野駅発
信越線下り直江津行き
前夜の雨で 新緑が一段と輝きを
増した北信濃の 見慣れた風景が
何故か新鮮に映る。
おにぎりをほおばりながら
北信五岳を抜け新潟平野へ

■直江津で北陸線に乗り換え
日本海を右手に見ながら
田植えの始まった富山平野をひた走る。
『車輌内の造りが変わっているなあ−』
と思ったら 寝台列車と判明。
様々な人の夢をのせて
走ったのでしょうね。

■高岡下車
まずはインフォメーションで
観光パンフを入手。とにかく
何の下調べもないまま旅に出るので
駅に降り立ったら まず
街の観光案内書を手にいれます。
(海外の旅の場合も同様)
その街の様子や姿勢が
そのパンフから伝わります。
それによると高岡の町は鋳物発祥の地。
駅前をうろうろしていると 路面電車が
目に入ったので 一区間だけ乗車
してみることにしました。
格子造りや土蔵造りの街並みが
保存され趣のある 加賀藩ゆかりの地。
古い煉瓦造りの建物は 現在
銀行として利用されていました。
その他美術館など
見どころも多いのですが列車の
都合もあり ここらで切り上げて・・

■氷見線に乗車
平日はワンマン電車のようです。
進行方向に向かって右側の座席
を確保。途中駅の『雨晴海岸』で
海越しの残雪の立山連峰を
望めるかも・・・という淡い期待は
残念ながら外れてしまいました。
そうはテレビの旅番組のように
うまくいくわけがない・・・と
気を取り直して、終点の氷見駅へ。
駅構内で観光案内書をもらい
商店街をテクテク歩きながら
氷見港のフィッシャ-マンズワ-フへ。
新鮮な魚や貝類を その場で
炭火焼きしてもらる海鮮館です。
ほたるいかや白えびが旬で
地ビール片手にアツアツの
白えびのフライなどオツなもの。
腹ごしらえが済んだら湾内を巡る
観光船に乗って 潮風にあたりながら
かもめの餌付け。すごい数群がりますよ

さてと今宵の宿さがし。
今回の旅にあった宿を 勘に頼って
決めました。 歩いたり強い風が吹くと
揺れるような宿なのですが、目の前が海!
一晩中 潮騒と風の音に トロリまどろむ。
ところが、思ってもみなかった 夜明けの
ドラマが 目前の水平線で始まると
眠気もとんで ただただ感嘆! おまけに
念願の 『富山湾の海越しに残雪の
3,000m級の立山連峰を望む』までもが
叶ってしまったのですから・・・
だから旅は止められない。

■時刻表を片手に組んだ二日目の旅程は―
再びワンマン電車に揺られ 高岡駅から
城端線(じょうはな)に乗り換えて砺波へ。
田に水が張られたこの季節しか見れない
水に浮かぶ散居村を見てみたかったのです。
しかし、バックパッカーには公共の乗り物が
頼りなのに、ここ砺波ではタクシーを利用
するしか手段がないのです。時間がないので
小矢部市の 地上100メートルのタワーから
区画整理された散居村を見ることにしました。
でもいつの日か
夕暮れの散居村を山の上から見てみたい・・・

■高岡に戻り 富山乗換えで 越中八尾へ。
たとえ鈍行でも列車は乗り継ぎさえよければ
移動時間が早く距離が稼げる。 この街も
いつか訪れてみたいと思っていた念願の場所。
『おわら風の盆』の踊りは、過去2回、長野の
夏のお花市に招かれたことがあり 中央通りを
あの憂いのある胡弓と 唄と 踊りで
練り歩いてくれた。 高橋治さんの本も読んだ。
テレビでも何度か特集を見た。 そんな
頭でっかちの私の期待を裏切ることの
なかった街、八尾。 手を上げたら 停留所
以外の場所にもかかわらず止まってくれた
コミュニティーバスに乗り込み 乗り合わせた
90歳のおじいさんの話に興じる。 街中を流れる
平田川の川岸から 石垣の街並みを見上げ
その坂をゆっくり上がり 9月1、2、3日の
『おわら風の盆』に想いを馳せてみる。
夕暮れの街に三三五五集まる人たちの話に
耳を傾ければ 風の盆のこと。節まわしが
どうのこうのと唄い、語らう地元の人たちを見て
とてもあたたかな想いに包まれました。
石川県から50回も通ってきている・・・と
話していた人の気持ちがわかる気がして
またいつか必ず来てみたい・・・
そんな気にさせる八尾の町でした。

■帰路 乗換駅の富山で途中下車
デパ地下で名産品のます鮨・甘えびのにぎり
ほたるいかのつまみなどを買い込み
(もちろんビールも)
貸切状態の車内で食事。 日本海に沈む夕日
夕映えのアルプスや水田を 右に左に
眺めながら 思わずつぶやく。
『い〜なあ 各駅停車の旅
 今度はどこにしよう・・・』

 

                  

     

        



   




 

  



        



        

   



    

 

■旅の終わりに・・・
 今回 信越線・北陸線・氷見線・城端線・高山線と 5本のローカル線を乗り継ぐ旅を振り返ると
 列車や駅の様子・窓からの風景とともに 必ずそのとき乗り合わせた人々の会話や姿が浮かんでくる。
 手帳を出して俳句をつぶやくばあちゃん・街に繰り出す若者達・試合や部活に向かう学生たち・
 私と同じ旅人・子供だけがやたら元気な家族連れ・・・
 のんびり各駅停車の旅だからこそ拾えたたくさんの出来事を 一つ一つ思い返してふと想う。
 非日常性を求めて飛びだす旅は 意外と 土地土地で暮らす人々の日常性に触れて 安らぎを得るものだと。
 たいくつかもしれない と思ってリュックに忍ばせた文庫本2冊は ついにただの一度も開かれることはなかった。

 

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