孵化後26日目(水温28℃)になると、成長の良い大きな個体は全長15mmに達し、体側に縦縞が現れた個体が目立つようになります(写真13-1)。
また、吻端が尖って成魚と同じような形状となり、既に上向きになった大きな口を開いて、餌として与えたブラインシュリンプの幼生を盛んに補食します(写真13-2)。
写真13-1・体側に縦縞が現れた個体(孵化後26日目)
写真13-2
・口は上向きに開いて「受け口」となる(孵化後26日目)
写真14・孵化後28日目の稚魚 |
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孵化後28日目(水温29℃)には、黒色素がよりいっそう増加して密になると同時に、鰓蓋・腹膜・鱗に金属光沢の虹胞層が部分的に形成され始めるので、それまで完全に透けて見えていた内臓や鰓が、透視しずらくなります(写真14)。
写真15・孵化後30日目の稚魚
これまでご紹介してきた「卵の発生・仔稚魚の成長記録」は、2013年6月2日に産卵した時のデータなのですが、7月に入ると急激に気温が上がり、気温に正比例して水温も高くなったため、孵化後20日目を過ぎた頃から、稚魚たちは驚くほど急速に成長していきました。
孵化後30日目(水温29℃)を迎えると、最も大きい個体は全長20mm以上にまで成長し(写真15)、見た目の基本的な外部形態(外観)は成魚と同じになりました。
孵化後50日目(水温30℃)になると、もうすかっかり一人前のシナイモツゴとなり、全長も25〜28mmに達しました。
尚、孵化後20日目から、一部の個体を屋外の飼育槽から屋内のガラス水槽に移して、観察と写真撮影をしました。
写真16・孵化後50日目の稚魚
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