北信五岳は、長野県北部から新潟県にまたがる上信越高原国立公園にあります。
飯縄山、戸隠山、黒姫山、妙高山、斑尾山からなる北信五岳は、標高こそあまり高くはありませんが、
裾野には、飯綱高原、戸隠高原、黒姫高原、妙高高原、斑尾高原という広大な高原地帯が広がり、
また野尻湖という湖とあいまって、すばらしい自然景観を生み出しています。また関係町村では、
信越高原という呼び方で、共同の観光パンフレットを作成しています。
春から秋は登山にハイキング、高原の散策、野尻湖ではヨットにウインドサーフィンと釣りなど
冬はスキー、スノーボードなど年間を通して楽しむ事ができます。
北信五岳の中で、妙高山のみ新潟県に属しています。北信五岳は、長野県の北信地域の須坂市、
中野市方面から見た五つの山を指すのですが、そこには県境を見ることはありません。北信五岳を
含むこの山域は、冬には日本海の季節風が直接ぶつかるため、日本でも有数の豪雪地帯となって
います。その雪を利用したスキー場が13ヶ所もあります。また避暑地としても有名で、野尻湖周辺を
はじめ、多くの別荘があります。野尻湖には、大正時代から外国の方の別荘地、国際村があり、夏
には多くの外国人が訪れます。
〈このホームページで表記しています火山の活動年代については、研究者により意見が分かれます。
表記しています活動年代についてはその一例です。〉
黒姫山から見た飯縄山 中央のピークが飯縄山で左のピークは 霊仙寺山です。頂上右のピークには 飯縄神社があります。 |
野尻湖から見た飯縄山、 ただし、今見えているのは霊仙寺山で、 飯縄山頂は隠れて見えない。 |
飯縄山は、標高1,917.4mの成層火山で、今から約30万年前頃に火山活動を開始し、
約6万年前に最後の水蒸気爆発を起こしています。最高峰は1,917.4mで、北東方向
に霊仙寺山(1,875m)が在り、北西方向には瑪瑙山、高デッキ山、怪無山などの寄生
火山があります。山頂手前の峰には飯縄神社があり、昔は修験道が盛んに行われてい
ました。
(霊仙寺山の呼び方につい。地元では「れいせんじさん」と読んでいますが正確には
「りょうぜんじさん」と呼ぶようです。これは以前、この地域に詳しい、高校の先生に
お聞きしました。)
飯縄山は標高もあまり高くなく、初心者の登山に適しています。登山道は4本在りますが、
一ノ鳥居からの登山道と、中社からの登山道が多く利用されています。登山道に危険な
ところは無く、中高年の登山者も多く、また小学生から中高生の集団登山にも適していま
す。登りは2時間前後、下りは1時間30分から2時間程度です。頂上からの展望はよく、
富士山、北アルプス、戸隠連峰、黒姫山、志賀高原をはじめ、眼下には善光寺平が一望
できます。
一ノ鳥居からの登山道には、石仏が13体あります。
1、大日本聖不動明王、 2、釈迦如来、 3、文珠菩薩、 4、普賢菩薩、
5、地蔵菩薩 6、弥勒菩薩 7、薬師如来 8、観世音菩薩
9、勢至菩薩 10、阿弥陀如来 11、阿閃如来 12、大日如来
13、虚空蔵菩薩
以上の13の石仏があるのですが、登りながら数えていくと14体あるのです。
10番目と11番目の間に、名前が不明の石仏が一体あります。
飯縄山の名前の由来は、頂上付近に天狗の麦飯が有り、この麦飯のことを食べられる砂、
飯砂と呼んだことから飯砂山なり、その後、飯縄山と呼ぶようになったといわれています。
また山名は飯縄山、観光地名では飯綱を使用しています。