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この先、確実にはだかる穀物生産問題についての情報です。

糖質制限食 ダイエットに向くと言われていますが、糖質制限食をみんなが行えば穀物生産問題も解決できます。

穀物生産問題

穀物生産の危うい現状

穀物生産問題

穀物を食べない選択肢はアリか?

非穀物への道を探る

穀物を食べない選択肢はアリか?

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穀物を食べない選択肢はアリか?

牛がトウモロコシを食べるようになったのは

牛はセルロースを食べてきた

牛がトウモロコシを食べるようになったのは

牛は無理に太らせ大きくする

日霜降り牛をつくるには

トウモロコシをたっぷり与える育て方

このように考えてみると、そもそも牛にトウモロコシという本来の食物でないものを食べさせて太らせ、霜降り肉にしているほうが不自然だったことに気付かされます。

現在の肉牛、乳牛といった家畜牛の祖先と考えられている野生種は、オーロックスです。これは、200万年ほど前にインド周辺に出現したものが原種と考えられ、更新世末期(1万1000年前) には、ヨーロッパ、アジア、北アフリカに広く分布するようになりました。

ちなみに、ラスコー洞窟の壁画(1万5000年前)に描かれている牛は、このオーロックスであり、オーロックスを家畜として飼育するようになるのは紀元前6000年ごろと考えられています。

もう一方のトウモロコシについては、現時点で野生種にもっとも近いと考えられているのは、テオシントというイネ科の植物で、メキシコからグアテマラにかけて自生している( ポッドコーンが原種という説もある)。テオシントの栽培が始まるのは、紀元前5000年ごろであり、トウモロコシをヨーロッパに伝えたのは、15世紀末の、あのコロンブスです。

つまり、コロンブス以前の牛は、トウモロコシを口にしたことはなく、それどころか、牛とトウモロコシは大西洋でさえぎられた別々の大陸の産物であり、両者には接点すらなかったのです。 牛の本来の食べ物は、草でありセルロースです。そのために、4つの胃袋に、それぞれ異なった膨大な数の微生物や細菌を共生させることで生きているのです。

ようするに、動物が分解できないセルロースという高分子を、セルロース分解能力を持つ細菌を消化管内に住まわせることで栄養素として利用するという離れ業を獲得した生物が、牛などの草食動物なのです。

もちろん、前述のオーロックスの分布地のうち、「肥沃な三日月地帯」と呼ばれる地域( 現在の国名で言えばイラク、シリア、レバノン、イスラエル、パレスチナ、及びエジプト北部)はコムギの原産地であり、現在でももっとも原始的なコムギの野生種のヒトップコムギなどが自生している土地であり、オーロックスも野生種のコムギの葉は食べていただろうと予想されますが、穂はおもな食物ではなかったはずです。

一方、現在のトウモロコシの成分を調べると、炭水化物が100g中16.8gと非常に多く(ちなみに、タンパク質は3.6 g、脂質は1.7gである)、一方で、食物繊維はわずか3gであり、ほぼ炭水化物の塊です。つまり、牛本来の食べ物であるセルロース主体の植物体とは、似ても似つかないものなのです。

オーロックスが地上に出現してから200 万年間、セルロースを主体とした植物体を食料とする方向で進化してきた牛が、炭水化物主体のトウモロコシを飼料として与えられるようになったのは、おそらくこ40~60年ほどの出来事だろうと思われます。生物学的に考えて、牛の消化機能が、ゎずか40年でトウモロコシに適応すには無理が生じてしまうでしょう。 トウモロコシを飼料として牛を育てるようになった結果として、私たちが美味な霜降り牛肉を食べ、安価な牛乳をいつでも飲めるようになったのは事実です。

しかし、野生動物にはありえない脂肪だらけの筋肉を持つ松阪牛の姿が、糖質だらけの食事を食べて肥満に悩む私たち自身の姿を写し出しているように見えないでしょうか?

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