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バリアをはって異物が体内に入り込まないようにしたり、ウィルスを攻撃し体を守ってくれる防衛機能にとなる免疫力について。免疫力を高めるための処方箋です。
病気にならないのは免疫力のおかげ
どんなときでも私たちの体を守ってくれる免疫システム。普段、どんなシステムが機能しているかは自覚しにくいのですが、実は防衛機能が乱れると少しずつ症状としてあらわれています。どんな症状でしょうか?
代表的ななのは「風邪・インフルエンザ」「下痢・食あたり」「アレルギー」「ガン」といったものですが、朝起きるときに感じるいつもとは異なるだるさだったり、肌荒れ、口内炎などがあります。
たまに寝不足だったり、仕事が忙しくなり食生活が乱れたり…ということがあると決まって下痢をしたり、逆に便秘になったり、肌荒れが起きたり、という症状がでたりします。
仕事が忙しい、勉強が忙しいだけならこういった症状はでなくても寝不足が重なったり、コンビニ弁当が続くと決まって肌荒れが出るという人もいると思います。
こうした症状は、食生活の乱れやストレス、寝不足などで免疫力が低下するとあらわれる症状です。しかし、こうして低下した免疫力も食生活や日頃の生活を改善することで再び回復させることができます。 免疫力を再びチャージするための食材や食べ方の紹介です。
口内炎
口の中の粘膜がウイルスに感染してできるのが口内炎。栄養のバランスが乱れていると、すぐに再発します。粘膜細胞の再生を促すビタミンB2、B6を補いましょう。
食品ではレバーや魚に多く含まれます。また意外ですが、腸内の状態が悪いことも口内炎ができる原因です。善玉菌は体内でビタミンB2やB6を産生しているため、その善玉菌が少なくなるとB2やB6不足に陥ってしまうのです。
日ごろから腸内環境を良好に保つよう、ヨーグルトなどの乳酸菌や、食物繊維を充分とるようにします。炎症を起こしているときは、冷たすぎるものや熟すぎるもの、辛いものなど刺激物を避けます。
倦怠感・だるさ
体全体の免疫力が低下していると、ふだんなら簡単にやっつけてしまう病原体にもてこずったり、傷口をふさぐのに時間を要したりします。本来は疲労回復に使われるべき栄養素も、余計に免疫システムに回されてしまうため、「なんとなくだるい」「イライラする」「いくら寝ても疲れが取れない」など、全身の力がわいてこなくなります。
心身のがんばりがきかないときには、ビタミンB1を多めに摂取します。糖質をエネルギーに変えるときに不可欠な栄養素で、豚肉に豊富ですが、いっしょににらやにんにく、ねぎ、玉ねぎなどをとるのがおすすめ。これらの香味野菜には、アリル化合物という物質が含まれ、もともとは排泄されやすいビタミンB1の体内滞在時間を長くして、疲労回復に役立つのです。
また、血流をアップさせ、脳をはじめ体のすみずみにまで栄養を届けるには、ビタミンEが有効。仕事の合間にひと息つくなら、アーモンドなどのナッツ類が手軽に摂れます。
膀胱炎
膀胱炎は、尿道から侵入した大腸菌やブドウ球菌などの細菌が膜胱まで達し、粘膜に炎症を起こすものです。 膀胱炎を改善するには、体を温めて水分をたっぷりとり、排尿回数を増やすようにします。
小豆の皮に多く含まれるサポニンや、緑茶やコーヒーに含まれるカフェイン、野菜やいも、果物に皇宮なカリウムなど、利尿作用のある成分を積極的にとるようにします。
また、クランベリーは細菌の付着や増殖を抑えるキナ酸や、細菌が結合してバリアをつくるのを防ぐプロアントシアニジンという成分を含有。ジュースもありますが、カロリーが気になる人は、ティーバッグでお茶をいれて飲むのがおすすめ。休も温まり、利尿作用もあります。
中耳炎・扁桃炎
中耳とは、鼓膜付近の音を伝えるのに大切な場所。風邪やインフル工ンザのウイルスが中耳に達し、炎症を起こした状態が急性中耳炎です。 一方扁桃炎とは、のどの奥の扁桃というリンパ組織の集合体に細菌やウィルスが付着し、のどが痛んだり高熱が出たりする症状のこと。
どちらの場合も、粘膜の健康を保つビタミンAや、免疫細胞の働きを強化したりウィルスに攻撃を仕掛けるビタミンCを積極的にとりましょう。 ビタミンAはレバー、うなぎ、銀だらや、かぼちゃ、にんじん、青菜などの緑黄色野菜に豊富です。 ビタミンCはキウイ、いちご、グレープフルーツなどの果物や、葉野菜、赤ピーマン、ブロッコリーなどの緑黄色野菜やいも類に含まれます。
肌荒れ
私たちの肌は、空気中に浮遊しているほこりや雑菌などからつねに刺激を受けています。体を守るシステムが正常に機能しているときには、皮膚を弱酸性に保って雑菌をやっつけ、きっちりブロックしているのですが、体調が落ちてくるとガードが甘くなり、ニキビやブツブツなど肌のトラブルが発生。そんなときには、細胞の再生を助けるビタミンB2と、皮膚炎を予防することから発見されたビタミンB6を。どちらも皮膚のバリア機能を高める栄養素です。さらに、コラーゲンの接着剤として働く)ビタミンCも有効。
また、全身の免疫力をアップさせてバリア機能を高めるという意味では、腸内細菌のバランスも大切です。ヨーグルトやオリゴ糖で善玉菌を増やし、食物繊維で腸内をきれいに保つことを心がけましょう。