エレメント・ブームの成形

輻射器以外のエレメントはブームから絶縁しなくてもかまいません

ヘンテナのエレメントは電気的に支持部が0V(ゼロボルト)になる設計なので
輻射器以外のエレメントでは支持部を金属ブームから絶縁する必要はありません
からオブジェ全体の軽量化が図れます                   
各エレメント支持部を直接ブームにネジ止めでもいいのですが以下では調整時に
も重宝するパイプ家具用の建材の利用について触れておきます        

支持部部品はイレクターパイプ(矢崎工業)に通し固定します。
エレメント位置の調節等に重宝しました。          


金属部分(2列2段分)

右がラジエターの支持部、左が他のエレメントの支持部です


   



一般エレメントの支持部は上図のようにイレクター部品の穴位置
にあわせて電動ドリル・ボール盤などで穴を開けます(φ4mm
)。各エレメントにおける穴位置のめやすを示します。Xの値は
部品外縁〜穴中心の距離(単位mm)です。         
 


[単位:mm]


部品長(外寸)


X=(部品長―46)÷2


反射器


122


38.5


第1導波器


107


30.5


第2導波器


102


28.0


第3導波器〜


 97

25.5

 
       
輻射器エレメントの支持部は上図のようにイレクター部品の穴位
置にあわせて電動ドリル・ボール盤などで穴を開けます(φ4m
m)。以下に穴位置のめやすを示します。Xの値は部品外縁〜穴
中心の距離(単位mm)です。輻射器の支持部には給電部を固定
する穴を開けます(φ5mm)。上図のYは20mmで(穴中心
〜穴中心)2つの金具のすき間Zは5mm以上になるようにして
下さい。穴の位置やすき間の寸法は適当でよいと思われます。た
だし後述の調節時にパラメーターが変わってくることが予測され
ます。                          


[単位:mm]


部品長(外寸)


X=(部品長―46)÷2


輻射器


112


33.0

 
   

すべての支持部の固定シロにφ4mmの穴をあけます。筆者の穴
位置は部品外縁〜穴中心(上図P)10mmに統一しました。今
後すべての部品の固定シロに開ける穴位置は上記に統一します。

 

穴開けは卓上ボール盤を使用すると正確にきれいにできます。初
心者でも安全に扱うことができます。電動ドリルを使用すると螺
旋状のバリが出て部品がからみ、部品全体が高速で回転すること
があります。その部品に接触して大けがをすることがありますの
で部品は万力などにしっかり固定してから穴を開けて下さい。 


あらかじめイレクター部品の穴を4mmφに広げておきます(木
工用ドリル使用)。4mmφ皿ネジ、同ナットを30組使用しま
す。ワッシャーは不要です。ネジの絞め過ぎによるイレクター部
品の破損に注意します。4mm皿ネジでイレクター部品と支持部
を接合し、下図のように完成です。             


クロスマウントなどでブームを固定し、バランスを確認して下さ
い。つり合う位置が垂直支持の支点ですのでそこにエレメントが
くるのを避けて下さい。ブームの素材はイレクターパイプです。
アルミパイプの方が長持ちしますが、加工はボール盤を使用しな
いとうまくいきません。イレクタパイプは加工しやすいのですが
防錆処置が必要です。                   


図のように支持部のイレクターのセンターを合わせ、エレメント
を配置します。水平方向などをしっかり合わせてから、軽く固定
するためにイレクター用の液状接着剤を使用します。塩化ビニル
などに腐食性があるので注意して下さい。電動ドリル・ボール盤
などでイレクタ部品とパイプを一挙に突き通す穴を開けます(φ
4mm)。開ける穴は輻射器〜第13導波器で1エレメントあた
り1カ所です。反射器の穴の位置はまだ決まっていませんので穴
開けはしません。注意して下さい。穴の間隔は225mmに統一
しました(432±2MHzに設定しています)。八木アンテナ
の要領で変化させると数エレメントで前方利得が上昇しなくなり
ました。穴はパイプを貫通するように開けますが、上下で曲がら
ないように注意しす。斜めになるとエレメント列が曲がって利得
低下の原因になります。                  
φ4mm長さ40mmの鍋ネジでエレメントを固定します。正確
に作成し、調節なしで使う方は反射器も同じ要領で固定して下さ
い。                           
  

イレクタパイプをつなぎで使うためには接合部品を使いますが、
接合部がエレメント用穴や重心部(第5導波器の輻射器側2〜4
cm:クロスマウント等が付くところ)に重ならないように注意
します。ブーム全長は3120mm程度になるので長さ2000
mmと1500mmのパイプを第8導波器付近でつなげれば良い
と思います。強度的には問題ありませんでした(風速20m以内
のみ)。バリをとって、加工部やパイプ切断面に防錆塗料を塗る
と完成です。                       
水が侵入しないようにパイプキャップを使用するよりも、防錆加
工がしっかりしている場合、毛細管現象などで侵入した水を早く
排出するためにはパイプ前後はオープンの方が良いと考えます。

 
くれぐれもけがをしないように細心の注意をはらいましょう



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