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腸をアンチエイジングすることでもっと若く、さらに免疫力を高めることができます。

腸の老化

腸の老化

普段はあまり意識しませんが腸の老化とはどういったことでしょうか?。

見た目にもわかる

見た目にもわかる

腸の老化がすすむと見た目にもはっきり分かるようになります。いわゆる老け顔化が進行します。

40歳が分岐点

40歳が分岐点

40歳から腸のダメージ、老化がはっきりと現れるようになります。

腸の感情

腸の感情

腸にも感情があるというのはどういうことでしょうか?

不定愁訴・アレルギー

不定愁訴・アレルギー

腸の機能が低下するとアレルギーや不定愁訴が目立って現れるようになります。

腸の老化「その1」加齢による腸壁の弾力性の低下は、便秘の原因

腸の老化とは、どのような状態なのでしょうか。腸の老化=弾力性の低下が大きな特徴としてあげられます。通常であれば、腸壁の弾力性は20歳前後をピークに、加齢によって低下していきます。

年齢を基準に、加齢による弾力性の低下を見てみると、75歳では20歳と比べて20~25 %ほど弾力性が低下しています。

しかし実年齢と腸の弾力の状態は、比例しません。この「75歳で20~25% 弾力が失われている」という基準は、あくまで腸の状態がよい方の場合です。腸の状態がよいと、たとえ80歳になっても腸管の弾力性があり、大腸内視鏡検査をして腸内を見ると、ピンク色の腸壁がツヤツヤしています。

一方、20歳でも下剤の使用や腸の状態が悪いために、腸壁に色素沈着(大腸メラノーシス) が起こり、腸が真っ黒になり、さらに腸管の神経にもダメージを受けて、まるで伸びたいるケースもゴムホースのようになってられるのです。

ですから巷でいわれているようなチェックテストを元に「実年齢+α10歳=あなたの腸年齢」とか、実年齢マイナス○○歳というような腸年齢というのは、ある意味ウソ。ナンセンスです。内視鏡で見れば、一発であなたの腸の状態がわかります。80歳でもピカピカの腸もあれば、20歳でも弾力性を失い、伸びきったゴムホースのような腸もあるのです。言い換えれば、腸は老化の個人差がとても大きい器官なのです。生活習慣、食習慣によって年齢とは関係なく、どんどん老化していきます。

また加齢による腸壁の弾力性は、腸の各部分によって異なります。特に直腸の腸壁の弾力性の低下はその幅が大きく、高齢者の方が便秘がちになるのは、腸の弾力性低下の影響を受けているのが原因のひとつです。

また高齢者の便秘の症状には、いくつかの原因があり、特に食生活の変化はその大きな要素です。年齢を重ねるにつれて食事の量が減少し、食事内容にも変化が現れる傾向があります。特に食物繊維の摂取量が減る方が多く見られます。そこで意識して食物繊維を摂ることをおすすめしたいですね。加齢とともに変化する腸の状態を意識して、身体に合わせて食事をアレンジしていくことも、腸のアンチエイジングには大切だということを知って欲しいですね。

食事で十分な食物繊維がとれない場合は、イサゴールなどもおすすめです。

腸の老化「その2」加齢によって腸内細菌も変化する

腸の免疫機能が、全身の免疫機能に大きく関係していることは、説明したとおりです。そして大腸と小腸では、その免疫機能の役割が異なっています。ここでは、大腸と小腸の老化によって、免疫機能にどのような変化が出るのかについてです。

まず人間の腸管内、主に大腸には、多種多様な細菌が存在しています。これらは、腸内細菌と呼ばれて、個々の菌が集まって複雑な微生物生態系を構築しているのです。簡単にいいますと、様々な腸内細菌が、お互い影響し合って腸内に存在しているということです。この腸内細菌の微生物生態系を腸内細菌叢(または腸内フローラ)と呼んでいます。

この腸内細菌叢は、人間の身体に対して、様々な影響を与えます。病原菌の撃退、免疫の洛性化、ビタミンの産生などは、人間の身体にとつてよい影響を与えています。しかし一方、老廃物を生み出したり、発がん性物質の原因物質になったり、腸疾患などにも関与しているといわれています。つまり腸内細菌をベストバランスに保つことが、腸によるさまざまな効能、効果ををアシストすることになるのです。

大腸の腸内細菌の構成は、食習慣や年齢などによって、個々で異なっています。しかし、加齢によって、腸内細菌叢の機能も低下します。腸内細菌の微生物生態系に変化が起きるということです。腸内細菌の構成に変化がでることによって身体全体の免疫能が低下す可能性もあるのです。

一方、腸管免疫(消化管の免疫)の中枢と位置づけられている小腸の加齢については、どうなるのでしょうか。少し難しくなりますが、腸管免疫の加齢=腸管関連リンパ組織の加齢になります。全身のリンパ球の60 % 以上が腸に集中しています。マウスの実験では、この腸管関連リンパ組織も加齢によって機能が低下することがわかっています。つまりこのリンパ球の集まりが、腸の免疫を司っているため、小腸の加齢ももちろん全身の免疫機能低下に関係してきます。

つまり大腸と小腸の加齢は、免疫に関連した様々な疾病の要因になるということです。しかし前項で述べたように、実年齢=腸年齢ではありません。

腸年齢には、個人差がありほす。その個人差はどこから生まれるのか? それは食生活と)アイフスタイルが大きく影響しています。実年齢ではなく、腸年齢が腸寿を決めるといってもよいでしょう。あくまで腸の状態が、その人の健康を左右すると、みなさんに理解していただきたいと思います。

腸の老化「その3」腸の加齢と内臓感覚の消失

腸壁の弾力性の低下や、腸内細菌の変化が、身体に現れてくる変化で分かりやすいのは、便秘です。

加齢による腸壁の弾力性の低下に伴って、腸の嬬動運動も低下します。そうすると腸が停滞するので便秘になりがちです。さらに腸内細菌の変化は、腸の内容物にも影響しますので、当然、便の状態にも変化が起こつてきます。

そして陽の加齢の影響によって陽の機能低下が進むと、直腸内に便が貯留しても、便意が生じないという現象が起こります。このようなケースでは、便が長時間にわたって腸に溜まるので、腸内で水分が吸収され、便量が増加します。そして大きな塊になって直腸内に滞り、排便がストップしてしまうのです。また高齢者の方は、腹圧も低下しています。腹圧の低下とは、簡単にいえば、排便時にいきむ力も低下しているのです。そうすると重度の便秘になる可能性もあるのです。

さらに注意したいのは、腸の機能低下により内臓感覚も低下するということです。実は、心臓、肺、胃腸などの臓器には感覚があるのです。これは内部の臓器から生じる感覚で、内臓痛、灼熱感、圧迫感、食欲、空腹感、口渇感、尿意、便意、性感覚などがあります。つまり内臓からくるお知らせのようなものです。

この内臓感覚が低下してしまうと、腸に関していえば、便意を感じなくなってしまうのです。便意を消失してしまった人は、何日も排便がないと、ただ腹部が膨満するだけで排便反射は起こりません。そうすると心配になって下剤を安易に服用する状態になります。そうすると今度は、便秘と下痢の繰り返しという悪循環を生み出します。このように腸の加齢によって機能が低下し、さらに内臓感覚まで失い、それがひどい便秘につながるのです。

そしてここからが問題です。慢性便秘の高齢者の患者さんは、1日中排便のことを考えてしまいます。つまり排便への囚われです。そうすると排便状況がメンタル面にも影響してきます。メンタル面の落ち込みは、食事やライフスタイルにも影響を与えます。その結果さまざまな状況が重なって、体調を崩す方も出てきます。つまり便秘という症状が、メンタル面や他の疾患に繋がっていくケースが見られるのです。特に高齢者の方は、身体的な面とメンタル面の両方の相乗効果で、排便状況が負のサイクルにはまってしまいがちです。このような負のサイクルはまさに腸の天敵です。あなたも腸の機能低下を予防し、内臓感覚を失わないようにしてください。